東洋新薬は今春、化粧品ODM事業の2014年3月期売上げとして対前年比200%という着地予想を公表していた。一方で今期は、高垣欣也専務取締役が成長の速度を懸念する中で慎重策を打ち出し、顧客企業との関係性をより濃厚にしようと試みることで地に足をつけた方針へギアの入れ替えを行っている。
――前期末の勢いは今期も継続していますか。
高垣 あまりにも戦線を広げてそこを乗り切ってしまうと、その後に反動が来る。
前期(の化粧品事業)が伸び過ぎだったことや、経営トップがお客様との関係性をさらに濃厚にしようと考えている点も踏まえ、現在は前ばかり見るよりも足下を慎重に見る方針としている。
そうした中で、やはり牽引役は独自の「三相乳化」が担っている。お客様と共感できるモノづくりが実現し、商品化が始まった。この先、末端へ流通していく段階に来た。
また、もう一つの柱として2013年は医薬部外品の承認数ランキングで1位(87品)を達成することができた。今後は、これをお客様の利益につなげなければならない。
――受託製造業の世界は販売支援策が問われる時代に入りました。
高垣 メーカーさまに向けた側面支援では、有用性などデータの提供に力を入れている。
特に、人を介した販売チャネルを採用するお客様へは勉強会に協力してエビデンスの説明などを行い、ディストリビューターのやる気を高める効果を引き出している。
さらに、当社はグループ内でフォーマルクライン社が通信販売事業を展開している。
BtoCに取り組んで実際に苦労を重ねてきたため、アウトバウンドコールのトークスクリプトなどで成功例をお見せすることもできる。
このところ、「教えてほしい」というご要望が多い。
この記事は週刊粧業 掲載
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