オルビス、新「クリア」シリーズを発表

カンタンに言うと

オルビス、新「クリア」シリーズを発表
 ブランドの「再構築」とそれに続く「進化」に取り組んでいるオルビスが、ヒット中のスキンケアシリーズ「オルビスユー」に続く期待の大型製品として新「クリア」シリーズ(全4品、1200~1700円、3月24日発売)を投入する。昨年パリで開催された「国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)世界大会」で最優秀賞(口頭発表基礎部門)を受賞した「月経前のニキビ悪化のメカニズム解明」に関する最新の知見を盛り込んでおり、多くの女性が悩む周期的なニキビに対して新しいケア方法を提案する。

 ニキビのできる原因は「生理前などの月経周期」――。同社が20代後半~30代前半の女性406人に対して実施した調査で、こう回答した人が最多の74%にのぼった。

 商品企画部の大内明香課長によると、さらに消費者心理を深掘りしていくと「ニキビを治すだけでなく肌全体のコンディションを整えたい」「ニキビを繰り返したくない」といったニーズがあることも浮かび上がったという。

 そこで月経周期に繰り返す「周期ニキビ」に着目し、さらに「ニキビを治すだけの従来の発想を変えて、ニキビができない健やかな肌を目指す」(大内氏)という新しいアプローチに挑戦した。

 新「クリア」シリーズは、まず月経前のニキビ悪化に関するメカニズムを解明したうえで、その悪化を防ぐための成分「紫根エキス」(シコニン)を配合したほか、肌環境を整えて本来の力を引き出す「オイルカット処方」を組み合わせることで、皮膚のバリア機能やうるおいを向上させる効果も見出すことに成功した。ニキビ改善という対症療法的な効果に加え、肌の力も高めるという内容だ。

 研究過程では、アクネ菌や皮膚バリア機能に作用する「抗菌ペプチド」に着目した。ニキビを抑える重要な生体因子である同ペプチドは、月経前に多量に分泌される女性ホルモン「プロゲステロン」によって減少するという。

 同ペプチドの発現を高める成分を探索すると、「紫根エキス」に同ペプチドの減少を防ぐだけでなく、通常以上に増やす効果があることが明らかになった。さらに、同エキスとオイルカット処方を用いたところ、実際に人の肌を用いた3カ月間にわたる連用試験結果で皮膚のバリア機能とうるおいが上昇することも判明した。

 同社は2月12日に新シリーズを披露する発表会を都内で開催し、阿部嘉文新社長が姿を現すなど強い意気込みを印象づけた。阿部社長は新「クリア」シリーズについて、「今までの『クリア』とは全く違う。その価値は『オルビスユー』に勝るとも劣らない自信作だ。これまでのニキビケアとは全く異なる理論によって生まれた」と説明し、「オルビスユー」に続くヒット作の連発に向けて熱い思いを披露した。

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