中央物産・児島誠一郎社長、新たな変化に対応しながら挑戦し続ける

週刊粧業 2016年1月1日号 70ページ

カンタンに言うと

中央物産・児島誠一郎社長、新たな変化に対応しながら挑戦し続ける
 昨年は後半一部にやや弱い動きが見られたものの、景気全般としては横ばいに推移しました。訪日外国人が過去最高を記録し、「インバウンド」「爆買い」が流行語になるなど、日本国内に一定規模の経済効果をもたらし、当業界においても、ベビー用品・化粧品・医療衛生用品を中心に、多くの企業がその恩恵を受けることができました。

 その一方、パートの人件費アップや慢性的な人員不足による物流運賃の高騰などによって、構造的なコスト負担がますます重くなり、売上げの増加がそのまま利益に結びつきづらい経営環境の1年でした。

 このような状況の下、中央物産は企業理念の使命として掲げている「価値創出型マーケティング&セールス・カンパニー」の実現を目指して、「差別化の強化」「地域卸事業の強化」「生産性向上とコスト構造改革の推進」「キャッシュ・フロー経営の徹底」「人材育成のさらなる強化」を鋭意推進し、多様化するお取引先様のニーズに応えてきました。

 地域卸事業の強化に関しては、今後の日本の小商圏化において、地域密着型小売業様・お仲間様の役割がますます重要になってくるとの考えに基づき、メーカー様とお仲間様を結びつける「中央メーカー会」を充実させ、卸売機能をより一層強化してきました。

 本年も景気の持ち直しが続くことを期待しておりますが、小売業様の競争激化と、物流費・人件費をはじめとするコスト増のもと、当業界を取り巻く環境は、引き続き厳しい状況で推移するものと思われます。

 こうした中、当社は「価値創出型マーケティング&セールス・カンパニー」の実現に向けて、店頭起点でのマーケティング力や、早期配荷などの店頭実現力を引き続き強化するとともに、ECへの積極的取り組み、また、インバウンドのみならずアウトバウンドニーズへのさらなる対応など、中間流通業として新たなる変化に対応しつつ、挑戦を続けていきたいと考えています。

 当社はこれからも創業以来の「お陰様で……」の精神を変えることなく、皆様の「お陰様で」生かされ、商売をさせていただいていることに深い感謝の気持ちを持ち続けながら、常に独自性のある付加価値を創出していきます。
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