ライオン 濱社長、2017年は「大きな成長の軸」をつくる年に

週刊粧業 2017年1月1日号 38ページ

カンタンに言うと

ライオン 濱社長、2017年は「大きな成長の軸」をつくる年に
 ライオンは、2012年度を初年度とする新経営ビジョン「Vision2020」において、「国内事業の質的成長」「海外事業の量的成長」「新しいビジネス価値の開発」「組織学習能力の向上」という4つの戦略を推進することにより、中長期的な成長軌道、収益基盤の強化を目指している。

 同社では、2015年度からスタートした3カ年の「V―2計画」で収益性の向上を最大のテーマに取り組んでいるが、2016年度は最終年度を待たずに1年前倒しで利益計画を達成することがほぼ確実な情勢だ。2016年の動向と2017年の展望について、濱逸夫社長にインタビューした。

「V―2計画」2年目の16年度は
ブランド育成で期待以上の成果

 ――まずは、2016年度を振り返っていただけますか。

  2016年は、年に3回も上方修正するなど業績が非常に好調で、そういう意味では心に残る1年でした。

 国内の消費動向にさほど明るさが見えない中、我々が参入するトイレタリーのマーケットは非常に好調で、前年比105%で推移しています。

 その要因の1つは世帯数が増えていることで、個数が102%と拡大しています。また、ヘルスケアカテゴリーを中心に単価アップが継続しており、単価が102%となっています。つまり、個数と単価の掛け算で105%という状況です。

 こうした中、当社では、ほとんどの新製品が非常に好調に推移しており、市場の伸びを上回る形で牽引役を果たしています。

 特に、日用品のマーケットでは、ヘルスケア商品の付加価値化が非常に顕著です。そこに期待に応えられる効果実感の高い高品質な商品を投入できるかが1つ大きなポイントですし、同時にその価値をどう伝えられるかが重要といえます。

 以前は店頭に置いてもらうことに体力を使い、店頭化が最終ゴールのようになっていました。しかし、現在は販売店様のスタンスも大きく変化し、商品の価値をメーカーと一体となり店頭で伝え、お客様に高付加価値品を購入いただくことを重視する傾向が強まっていますので、我々にとっては提案のチャンスがとても増えてきています。

 提案をして実行したことが結果につながり、次の取り組みへと拡大しており、そういう状況の中で、当社のアクティビティが今まで以上に評価され、各販売店様との取り組みが深まっています。

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