ハイム化粧品、経営再建へ始動から節目10年で手応え

C&T 2017年9月15日号 52ページ

ハイム化粧品、経営再建へ始動から節目10年で手応え
 1961年設立の(株)ハイムは、昨今に流行りの訴求を先取りした格好で販売先や愛用者を増やし続け、ピーク時には38億円という売上を計上する成長企業へ駆け上がっていた。

 ところが舞台裏では当時の経営者が資金繰りを誤ったといい、2007年8月に東京地裁へ準自己破産を申請。製造会社などグループ計3社の負債総額は23億円と見られていた。

 再建の道を歩み始めてから節目の10年となり、同社は新規雇用や販売先の拡大で元気なところを見せ始めている。

 戸惑いの抜擢から10年間をしのぎきってきた、羽田博社長に話を聞いた。

新規販売先開拓のため知名度向上へ
事業パートナーの協力で専用什器展開も

 直近の情報が盛り込まれた同社のホームページを見ると、「ハイム化粧品からのお知らせ」欄に「ザグザグ世羅店、南蔵王店での取扱いがスタート致しました。」と告げる記載がある。

 総売上規模が600億円を超える企業との新規取引を獲得する辺りには、同社内を吹きわたる風が爽やかであることが容易に想像できる。

 その点を羽田氏へ水を向けたところ、生協を相手取った売上が全体の6割であるという偏重した状態から脱却するため、2016年から「もっと一般市場へ出て行くようにしている。当社をもっとカスタマーに知ってもらうことで、広く色々なお店に出していきたい」とする施策が進行中で、成果として気鋭店アインズ&トルペや前出ザグザグとの取引開始にこぎつけたという。

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