上野PARCO-ya、古参パルコが新境地へと刻む一歩

週刊粧業 2017年11月20日号 7ページ

上野PARCO-ya、古参パルコが新境地へと刻む一歩
 粧業日報11月13日号や本号15頁に掲載の通り、ショッピングセンター事業の古参パルコは11月4日、東京都台東区上野に新しい屋号の商業施設「PARCO-ya」を開店し、全国に展開する16店舗が見せていなかった新しいパルコの顔を満天下に披露した。

 コンセプトに「ちょっと上の、おとなの、パルコ」と掲げ、地域特性との相性に考慮した全68店舗でフロア編成を行った。結果、開店日から10日目だった取材日13日までの集客状況は「想定以上」(パルコ 上野店課長 服部静氏)という。

 この先、同店が叩き出す売上数字や来店客の反応は、パルコが示した新時代の提案へ利用者が下した価値評価ということになる。売場づくりの過程や、開店して以降の状況を服部氏に語ってもらった。

開店までを温かく見守った地元民
20代からシニア層まで幅広く来店

 服部氏は冒頭、長い業歴の中で初めて根を下ろす台東区や上野御徒町の地域特性を評し、「9月14日に名称や開業日を発表して以降、地元サラリーマンの方たちから『楽しみにしているよ』というお声をいただいてきた。温かい感じの町だと思えた」と華やいだ表情で語ったほか、「ドライなビルではなく、自分たちの街に新しい何かができるのを待っていると感じた」と運営サイドの意見を代弁した。

 また、一見しただけでは結合しそうにない「上野」と「パルコ」という2つの分子の関係性について、服部氏は「今までずっとパルコの屋号でやってきたところは、トレンドファッションや若い女性のイメージだった」としたうえで、今回の出店動機について「ビル環境として隣に松坂屋さんがある。今までと違うことにトライできるチャンスと捉えている」と説明している。

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