石堂硝子、需要の高い容器を中心に金型増面などへ積極投資

週刊粧業 2018年3月26日号 9ページ

石堂硝子、需要の高い容器を中心に金型増面などへ積極投資
 石堂硝子は、既存顧客の受注増大に加え、新規顧客の獲得が進み、2018年1月期業績は大幅な増収を達成した。

 浅野圭司専務は「業界全体で容器の受注の高止まりが続いていることもあるが、こうした時だからこそ、日頃の営業活動の成果が表れた1年だったといえる」と話す。

 また、今まで以上に生産性の高い営業活動が求められていると振り返ったうえで、「その土台となるのは、顧客との関係をどのように築いているかどうか。19年1月期も顧客との関係構築をより重視して取り組んでいく」と語った。

 顧客との関係構築の一施策として、同社は需要の高い容器を中心に、同じ金型を増面し供給の安定化を進めている。今後も市場性に合わせて対応していく考えだ。

 また、化粧品のトレンド変化も早く、消費者の化粧品の購入の仕方も多様化している。同社は、消費者ニーズの多様化に対応するため、「コスパが良く、デザイン性の高い容器」をコンセプトに、10年以上前から台湾・中国など海外製容器の取扱いを強化している。

 浅野専務は、海外製容器の品揃え拡充と並行し、「自社オリジナル容器の新規金型の開発も引き続き進めている」と述べ、「化粧品容器の魅力は、突き詰めると『見映え』と『使い勝手』の2つに集約される」と開発の方向性を語った。

 「見映え」では、多くの企業が参入しているネット通販を想定した容器の構想を広げている。最近のトレンドである「動画映え」するような製品も求められてくるだろうとの見解を示す。

 「使い勝手」では、日本の化粧品ユーザーの平均年齢が高まる中で、「開けやすさなどの機能面を訴求した容器の開発を進めていく」という。

 「『石堂に容器をお願いするとヒット商品が生まれる』。顧客からそう思ってもらえるよう、今後も『顧客に寄り添う営業活動』を推進していく」
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