花王、技術イノベーションを核に「変化」を先導する

週刊粧業 2019年1月1日号 68ページ

花王、技術イノベーションを核に「変化」を先導する
 花王グループでは、2017年から、「自ら変わり、そして変化を先導する企業へ」をスローガンに掲げ、4カ年の中期経営計画「K20」に取り組んでいます。持続可能な社会に必要な3つの要素「ESG(環境、社会、ガバナンス)」を経営の根幹に据え、「グローバルで存在感のある会社」をめざしています。

 地球規模での自然異変や社会の大きな潮流であるエシカルな動きを考えますと、非財務的な取り組みは今後非常に重要となり、その中心になるのがESG活動の強化です。

 昨年7月には、その活動を強力に推し進めるために、ESG部門を新設いたしました。ESG活動を推進するにあたっては、3つのポイントがあります。1つ目は、「攻めのESG」です。ESGに対応しようとすると「コスト」が掛かるという感覚に陥りがちですが、私たちは、社会に貢献するための「投資」という位置づけで活動してまいります。

 2つ目は「グローバルな取り組み」です。ESGへの対応は欧米が先行しています。その感覚を取り入れていくためには、外国人がトップを務める必要性を感じ、ESG部門の統括には、米国人のデイブ・マンツを任命いたしました。

 3つ目は「花王らしさの付与」です。現在、具体的な活動内容の仕上げに入っておりますが、花王グループの特長を活かした花王らしいESG活動を、「Kirei Action」として本格始動していきたいと考えています。

 なお、ESG活動の中には、「海洋プラスチックごみ問題の解決」を特別テーマとして掲げており、花王グループの基本的な考え方につきましては、「私たちのプラスチック包装容器宣言」として昨年10月末に公表いたしました。

 また、「自ら変わり、そして変化を先導する企業へ」を具現化する一つの大きな方向性として、このたび、研究資産の活用に関して、大きく方針転換を行なうことといたしました。

 これまでは、新商品を発表する際に、そのベースとなる新技術についても公表していましたが、今般初めて、新しく開発した技術の事前公表に踏み切り、昨年11月末に、「今後の花王グループを支える技術イノベーション」に関する発表会を行ないました。

 私たち花王グループは、自然・社会環境や事業環境の変化、消費者ニーズの多様化、エシカルな動きなどにすばやく対応し、技術イノベーションを核にしながら、生活者に、そして社会に貢献してまいります。
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