花王、ウガンダで月経衛生環境向上プロジェクトの支援を開始

粧業日報 2019年2月13日号 5ページ

花王、ウガンダで月経衛生環境向上プロジェクトの支援を開始
 花王グループは、2019年2月より、国連人口基金(UNFPA)とパートナーシップを組み、「ウガンダ月経衛生環境向上プロジェクト」の支援を開始する。

 これにより、持続可能な開発目標(SDGs)の目標3「すべての人に健康と福祉を」、目標5「ジェンダー平等」への貢献を目指す。

 具体的には、国産の生理用ナプキンを製造するウガンダの若手社会起業家5人が立ち上げた「エコスマート」へ資金を提供し、衛生面で困難に直面しているウガンダの女性が、活力を持って快適に暮らせるよう働きかけていく。

 現在、SDGsの課題の多くは、同社が事業を展開していないサハラ以南アフリカで深刻化しているため、今回は花王の考える清潔・衛生・健康分野での社会貢献活動のテーマと一致した活動理念を持つUNFPAとパートナーシップを組み、ウガンダの若手社会起業家であるエコスマートを支援することになった。

 ウガンダでは、貧困により生理用ナプキンを購入できず、使い古した布の切れ端や植物の葉などを代用している女性が多く、代用品を使用することで深刻な感染症にかかるケースや、生理用ナプキンを使用できないために生じる衣類の汚れを気にして、学校を休むことで授業についていけなくなり、退学するケースが少なくない。

 こうしたことから、エコスマートでは、すべての女性が月経期間を衛生的かつ活動的に、尊厳を持って過ごしてほしいとの思いをもって、低価格な生理用ナプキン「エコスマートパッド」のウガンダ国内での製造・販売を目標としている。

 花王はこのエコスマートの活動を支援することで、ウガンダの女性が継続的に生理用ナプキンを使用でき、月経期間をより衛生的で快適に過ごせるようにしていくほか、月経期間中も学校に通い、男女ともに等しく学べる環境をつくることで、社会全体のさらなる発展に寄与していく。

 UNFPAウガンダ事務所のアラン シベナラー事務所長は、「花王が適切な月経衛生環境の向上を支援してくれるのはとても心強い」と、今回のパートナーシップに期待を寄せている。また、花王 執行役員 ESG部門統括のデイブ マンツ氏も「急速な発展が見込まれるアフリカにて、今後を担う人々のより衛生的で快適な生活に貢献できることは大変意義のあることだ」と語っている。
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