資生堂・オプチューン、β版が想定を大幅に上回る好スタート

粧業日報 2019年6月6日号 1ページ

カンタンに言うと

  • 開発担当者の川崎道文氏が開発経緯と反響、今後の展望を語る
資生堂・オプチューン、β版が想定を大幅に上回る好スタート
 姉妹誌・C&T(2019年夏号・6月17日発行)の特集「BeautyTechの最新動向」では、資生堂が2018年3月にβ版のテスト販売を開始したIoTスキンケアシステム「Optune(以下、オプチューン)」が、第1期で販売予定数の10倍にのぼる応募が寄せられ、同年7月に第2期販売を追加実施するなど、大きな反響を呼んでいる様子を伝える予定だ。

 ここでは、オプチューン開発担当者の川崎道文資生堂ジャパン次世代事業開発部デジタルフューチャーグループブランドマネージャーにインタビューを行った追加記事を紹介する。

 ――オプチューンの開発に至った経緯をお聞かせください。

 川崎 女性の肌は日々のライフスタイルや環境によって常に変化し、毎日揺れ動いている。特定のブランドを決めてスキンケアを使う人もいるが、一方で自分の肌に最適なスキンケアを模索し、毎回スイッチしている女性も存在する。そうした女性に対し、毎日変化する肌に最適なスキンケアソリューションを提供すべく、オプチューンの開発に取り組んだ。

 私は2017年1月からこのプロジェクトに携わっており、杉山繁和社長がプロジェクトオーナーを務めている。

 杉山の「これまでのビジネスモデルにとらわれることなく、とにかく生活者志向のビジネスモデルを開発してもらいたい」という強い熱意と迅速なジャッジに加えて取引先の全面的な協力もあり、15カ月という開発期間でオプチューンのβ版を世に発表することができた。

 資生堂ではこれまで、完全な状態で満を持して新商品を展開するというようなスタンスだったが、ほぼ合格点であれば一旦市場に展開し、そこでの反応を見てPDCAを回し、さらにブラッシュアップを図っていくβ版のビジネスモデルは新しいチャレンジだった。

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