岩瀬コスファ、天然由来プロパンジオールを提案

C&T 2019年12月16日号 50ページ

岩瀬コスファ、天然由来プロパンジオールを提案
 岩瀬コスファは植物由来グリコール「Zemea Select プロパンジオール」(DuPont Tate & Lyle Bio Products社、Zemea Select プロパンジオールはDuPont Tate & Lyle Bio Products社の登録商標)のヘアケア原料としての提案に注力している。  

 トウモロコシの糖を発酵させた100%天然由来の1,3-プロパンジオールとして、従来のポリオールと同様に化粧品への使用が可能となる。

 100%植物由来原料で温室効果ガスの低減に貢献しているZemeaでは、ライフサイクルアセスメント分析(LCA)を行っている。

 LCAとは、全サプライチェーンのエコロジカル・フットプリント(環境フットプリント)の評価基準を標準化した手法で、温室効果ガス排出量や再生不能なエネルギー量の削減量を明らかにすることでエコロジカル・フットプリントを示すための重要な指標となっている(図)

 Zemeaは従来の石油由来1,3-プロパンジオールと比べて、温室効果ガスの排出量および再生不能なエネルギー量を大幅に削減できる。

 毛髪への効果として、毛髪水分量への影響を測定した。毛髪中の水分のうち一次結合水含有率(≒二次蒸発物含有率)を測定した結果、Zemeaを添加した水溶液はグリセリンなどのポリオールと比べて健常毛に近い一次結合水含有率が確認された。

 毛髪水分量を測定するリーブオンのモニター評価では、通常の洗髪後にタオルドライした頭髪を左右に分け、サンプル(5%水溶液)を適量塗布した後ドライヤーで乾燥させた。これを2日間繰り返し、翌日毛髪の感触を評価したところ、グリセリン等と比べて「つるつる感・柔らかさ・落ち着き具合・さらさら感・しっとり感」すべての項目において同等かそれ以上の使用感が得られた。

 また、シャンプーへの配合においても同様の結果が得られ、特にしっとり感・落ち着き具合において従来のポリオールを上回る使用感が得られた。

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