富士経済、デジタルでのロイヤルカスタマー育成が市場成長の鍵に

週刊粧業 2020年10月19日号 38ページ

富士経済、デジタルでのロイヤルカスタマー育成が市場成長の鍵に
 富士経済は、国内化粧品市場をカテゴリー別や価格帯別などの視点から横断的に分析し、その結果をまとめた「化粧品マーケティング要覧 2020 総括編」を7月20日に発行した。

 調査結果をもとに、国内化粧品市場の2020年通期見通しと今後の市場動向について、コスメティックス・チャネルビジネスユニットの山住知之部長に予測してもらった。

 ――まずは、2020年の通期見通しについてお聞かせください。

 山住 7月時点の調査結果では、化粧品市場全体が7.8%減となり、カテゴリー別ではスキンケアが8%減、メークアップが12%減、ヘアケアが3%減になる見通しと発表した。

 しかし、直近の8~9月の状況を踏まえると、恐らく市場全体では10~15%減となり、スキンケアが11~12%減、メークアップが20%減、ヘアケア2~3%減になるものと推定している。

 スキンケアは、インバウンド需要の消失に加えて、百貨店などの店舗が休業したことで高価格帯のカウンセリング販売が制限されたことで苦戦した。

 一方で、マスク着用の常態化による影響でマスクかぶれに対応するスキンケアが注目され、敏感肌化粧品が比較的に安定していた。大手ブランドからミストタイプの商品が投入され、直接肌に触らず使用できる点も人気となったようだ。

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