花王、皮膚を傷つけずに内部を可視化し定量評価する技術を開発

粧業日報 2021年1月20日号 1ページ

カンタンに言うと

  • シワが皮膚のどの深さの構造変化によってできているかを特定
花王、皮膚を傷つけずに内部を可視化し定量評価する技術を開発
 花王と筑波大学医学医療系 安野嘉晃教授らの研究グループは、皮膚を傷つけずに皮膚断層像を取得できる「JM-OCT」を用いて、皮膚のどの深さの構造変化がどの程度シワ形成に影響しているのかを明らかにした。

 この手法を発展させることで、個々のシワにおいてどの深さの構造変化が関わっているのか明らかにすることが可能となり、それぞれの人に最適なスキンケアアプローチが提案できるようになることが期待される。

 今回の研究成果は、Skin Research and Technologyに掲載された。

 皮膚は、表面より角層、表皮細胞層、真皮(乳頭層・網状層)、皮下組織からなる多重の層構造でできており、これまでの研究で、シワの形成には、加齢や長期間の紫外線暴露にともなう各層の密度やコラーゲン線維などの構造変化が影響することがわかってきている。

 しかしながら、それぞれの組織層の構造変化がどの程度シワ形成に影響するのかは確認できていなかった。

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