アテニア 斎藤智子社長インタビュー 消費者に寄り添い「不」の解消へ

C&T 2021年3月15日号 74ページ

カンタンに言うと

  • 「学びを得られない時間は無駄」、公私ともに挑戦を続け補欠入社から躍進へ
  • 自ら腹を割ることで相手の心を開く新人時代に培った本音に寄り添う姿勢
  • 使用時の小さなストレスも見逃さない「続けられるエコ」を徹底追及したエコパック
  • コロナ禍で生じた消費者の「不」に寄り添うライブ配信による双方型コミュニケーション
  • 「アテニアはもはや化粧品会社ではない」日常の「不」を解消できる展開を進める
アテニア 斎藤智子社長インタビュー 消費者に寄り添い「不」の解消へ
大人女性の本音にとことん寄り添い
日常に潜む「不」の解消に挑み続ける

 ファンケルグループ傘下のアテニアは、「世の中の『不』を解消したい」というグループ理念に加え、「一流品質を3分の1価格で提供することに挑戦し続けます。」をブランドコンセプトに、40代以上の女性をターゲットとした化粧品を展開している。

 2010年頃の業績低迷を経た後にV字回復を遂げた背景には、17万人規模のファンコミュニティを武器に、商品開発からコミュニケーションまで、大人女性の本音にとことん寄り添う企業姿勢があった。

 消費者すら見逃すような細部に至るまで、徹底的にこだわりぬけるのは一体なぜなのか、その信念について斎藤智子社長に伺った。

「学びを得られない時間は無駄」
公私ともに挑戦を続け補欠入社から躍進へ

 ――1997年にファンケルへ入社され、1999年にアテニアへ移籍後、2019年3月に44歳にして代表取締役社長に就任されています。ファンケルには、どのような志を持って入社されたのでしょうか。

 斎藤 学生時代は得意分野も強みも持っていなかったため、漠然とした気持ちで就職活動を進めていた。当時、上場前だったファンケルの会社説明会にも、どのような企業か詳しく知らずに参加した。

 ただ、説明会で触れた空気感が自分に合いそうだと直感的に感じて興味を持った。

 中でも、ファンケルの創業者であり当時社長だった池森賢二の話を聞いて、その人間性に強く惹かれた。

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