ホシケミカルズ、自社製造に加え国内外から容器を調達

週刊粧業 2021年3月22日号 6ページ

カンタンに言うと

  • 衛生面や環境に配慮した容器が好調
ホシケミカルズ、自社製造に加え国内外から容器を調達
 化粧品OEMを軸に原料販売や容器製造なども手がけるホシケミカルズは、1996年に化粧品容器の開発・製造・充填に特化した工場をインドネシアに設立し、現在は日本だけでなく欧米にも輸出実績を広げている。

 ISO9002取得の同工場では、JIS規格に準拠した品質管理のもと、汎用型から完全オリジナル容器の製造まで幅広く対応。近年は、環境配慮へのニーズが高い欧米向けにいち早く生分解性プラスチックの容器開発に取り組み、採用実績を着実に積み重ねている。

 同社ではインドネシア工場での自社容器に加え、容器・原料・OEMに至る化粧品製造の全てをワンストップで網羅する総合商社として、クライアントの要望に応じ、国内外の容器メーカーの中から最適な容器を調達・提案できる。

 さらに、同社では沖縄ヤマト運輸と連携し、那覇空港に隣接する「沖縄グローバルロジスティクスセンター」内に化粧品業界で国内初の保税工場として認可された充填工場を持つ。

 「デザイン性に優れた質の高い韓国や台湾などの海外容器に関しては、沖縄充填工場を活用することで、通関におけるリードタイムの縮小や関税負担の軽減によるコスト削減など、保税化によって大きなメリットが受けられる」(企画開発室広報 平地祥子氏)

 コロナ禍で引き合いが高まった容器としては、EC・D2Cをメインとするクライアントから「メール便対応容器」の採用が好調で、それに伴い100g容量のチューブ容器が入る紙製タイプなど、商品のバリュエーションも広がったという。

 このほか、コロナ禍における衛生意識の高まりを受け、空気に触れにくい「エアレスタイプのクッションファンデーション容器」「エアゾール容器」が好調に推移した。

 「高い密閉性を誇るエアゾール容器はリサイクル率が意外と高く、衛生面と環境配慮の両方でアプローチでき、トレンドと合致することから引き合いが高まっている。環境配慮容器では、表面素材を従来のPETから紙に置き換えた『紙パウチ』に注力している。紙ならではの風合いを持つ減プラのミニパウチとして今後の受注増に期待している」(平地氏)
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