花王、パーキンソン病患者の新たな検査方法を開発

粧業日報 2021年10月4日号 1ページ

カンタンに言うと

  • 皮脂RNAにパーキンソン病患者に特有の情報が含まれることを発見
花王、パーキンソン病患者の新たな検査方法を開発
 花王は、順天堂大学大学院医学研究科の斉木臣二先任准教授、服部信孝教授、Preferred Networks(PFN)と研究グループを組み、パーキンソン病患者皮脂中のRNA(リボ核酸)に病態と関連した特有の情報が含まれることを発見した。

 さらに皮脂RNA情報を用いた機械学習モデルがパーキンソン病の診断方法になり得ることを明らかにした。

 これらの結果は、皮脂RNAという簡便かつ侵襲(生体内の恒常性を乱す事象)を伴わずに採取可能な生体成分を用いたパーキンソン病の新たな検査方法の可能性を示した点や、病態に基づく早期診断につながる点に意義があるという。

 この成果は、英国科学雑誌「Scientific Reports」のオンライン版で公開された。

 9月21日に行われたオンライン記者発表会で花王生物科学研究所 皮脂RNAプロジェクト プロジェクトリーダーの井上高良氏は、今回の研究の意義について「花王では『皮脂の中には人のRNA情報が豊富に含まれる』という発見を起点に、皮脂中の人のRNA発現情報を網羅的に解析する技術を構築することに成功してきた。皮脂はいつでも、どこでも、誰でも採取することが可能なものだ。つまり、あぶらとりフィルム1枚を用いるだけで、生体成分を採取できることが最大の特徴だ。今回、皮脂RNA情報により体内の疾患状態をモニタリングできる可能性が示唆されたことは非常に大きな意義があると考えている」と語った。

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