ホシケミカルズ、来期中めどに新工場・資材倉庫を竣工

週刊粧業 2022年1月1日号 74ページ

カンタンに言うと

  • 今期は新規・既存とも好調に推移
ホシケミカルズ、来期中めどに新工場・資材倉庫を竣工
 化粧品OEMを軸に原料販売や容器製造なども手がけるホシケミカルズでは、コロナ禍で生まれた新たな美容ニーズに対応した、化粧品・医薬部外品・健康食品の提案型OEM/ODMに注力している。

 星野拓社長に今期(2022年3月期)の振り返りと、来期の展望を聞いた。

 ――今期の業況について振り返っていただけますか。

 星野 スキンケアカテゴリーを中心に新規と既存がいずれも好調に推移し、大変有難いことに群馬・埼玉の主力工場でフル稼働が続いている。

 アイテムに関してはセラムを筆頭に、化粧水やヘアケア、メンズ関連などの受注が好調だった。このまま推移すれば、今期の売上は微増で着地する見通しだ。

 昨年を振り返ると、天然精油を配合した各種アイテムのほか、温感美容液タイプの泡立てないジェル洗顔料など、香りやテクスチャーにこだわった心が安らぐような五感に響く「エモーショナルコスメ」の開発を推進した。

 製品面ではこのほか、効果効能を訴求できる承認済み医薬部外品において、ヘパリン類似物質にトラネキサム酸、抗炎症の3種類の有効成分を掛け合わせた「美白ローション」の受注を開始し、ヘパリン類似物質ODMシリーズを拡充した。

 次なる研究テーマとしては、「マスクを外した世界に向けて化粧品ができること」を掲げており、マスクを外した後の生活にフィットするような、素肌を美しくするヘルシービューティのトレンドに合致した化粧品の企画から処方開発、量産化を進めていく。

 ――来期の展望をお聞かせください。

 星野 来期を目途に、メークアップ工場を新たに竣工する。

 コロナ禍でスキンケアとメークの垣根を越えた両方の機能を持つ製品へのニーズが高まり、新工場を竣工することでそうしたアイテムをしっかりと量産化できる体制を整えていきたい。

 来期の設備投資に関してはこのほか、埼玉工場の隣接地に資材倉庫を新たに建設する予定だ。

 資材関連の倉庫は現在、各地に点在している状況で、これを1カ所に集約することでこれまで発生していた倉庫賃料などの資材管理コストが圧縮・削減できる。

 また、今期から5カ年計画の中長期ビジョンをスタートしており、働き方改革の一環で時代に合わせた雇用形態の1つとして、定年延長の実現に向けた取り組みを進めている。

 既に来期中をめどに定年を60歳から66歳に引き上げるべく、社内規定の改定を検討している。こうした取り組みが、ひいては採用面においても好影響につながることを期待している。
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