花王、「仮想人体生成モデル」を共同開発

粧業日報 2022年3月10日号 1ページ

カンタンに言うと

  • 一部のデータから1600項目以上を推定できる統計モデルの検証を開始
  • 米アップルを手本にプレシジョン・ライフケア・ビジネスで1兆円めざす
花王、「仮想人体生成モデル」を共同開発
 花王とPreferred Networks(PFN)はこのほど、健診データなどから相関関係等の統計情報を抽出し、それをもとに推論を行う「仮想人体生成モデル」のプロトタイプを共同開発した。花王が変革を遂げるための原動力となる技術、中期経営計画「K25」で示す「デジタル・ライフ・プラットフォーム構想」を構成する重要な機能と位置づけて強化を進める。

 今後は、協業する複数の事業者とともに、2022年中の実用化を目標に検証を進める。さらに、PFNの協力のもと、2023年初頭を目途にAPI経由で「仮想人体生成モデル」を提供する新規デジタルプラットフォーム事業の開始を目指す。

 第1弾として、NTTドコモとの協業を発表した。新たに開発した「仮想人体生成モデル」と、ドコモのヘルスケアサービス(dヘルスケア)やデジタル技術(AI推定技術)などを組み合わせることで、顧客の健康状態を推定し、一人ひとりに最適なヘルスケアソリューションの創造を目指す。

 今後両社は、花王のデジタル・ライフ・プラットフォーム事業、ドコモのヘルスケア・プラットフォーム事業、双方におけるパートナーとしてさらなる協業を検討していく。

 将来的には、同業も含めたより多くの事業者と協業し、さまざまなライフケア・ソリューションの提供を支援する事業として成長させることで、多くの人々が健康で充実した生活を送ることができるように貢献していく。

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