コロナウイルス感染を抑制する効果を発見
ニューノーマルに対応する機能性原料として紹介
「Moistol」のアンチポリューション効果については、紫外線やPM2.5、大気粉塵といった外環境ストレスによる酸化や炎症といったダメージから、肌を保護する効果があることを確認している。
外環境ストレスを受けた肌は、炎症遺伝子COX2が発現し、炎症成分PGE2が産生されることで肌荒れを起こしてしまう。
同社の評価試験では、紫外線の照射前に、Moistolを処理することにより、濃度依存的に、COX2発現率とPGE2産生率を抑制することが認められた。
また、紫外線を浴びると、肌はセラミド量が減少してしまうが、紫外線の照射前にMoistolを添加することで、セラミド量を増やし、肌を保護する効果が確認された。以上から、Moistolは、紫外線による肌の炎症を抑制する効果が期待でき、また、セラミドを増やして肌を保護する効果が期待できる。
PM2.5や大気粉塵にさらされた肌は、肌が酸化して炎症が起きやすい状態となり、肌あれやシワ・たるみといった老化の一因になる。
PM2.5にさらされた肌は、Moistol添加により、細胞の生存率はダメージから回復して正常レベルまで高め、炎症成分PGE2の産生を抑制することが確認された。以上から、MoistolはPM2.5による肌ダメージを抑制する効果が期待できる。
活性酸素の産生抑制試験では、イノシトールにはその効果は見られなかったが、Moistolには、酸化を抑制する効果が認められた。この抗酸化作用については、「Moistol」独自の効果であると言える(表2)。
また、ドライスキンモデルを用いた試験では、Moistolが濃度依存的に水分ロス量を抑えることが確認されており、乾燥した状態の肌を護る効果もMoistolには期待できる。
さらに同社は、Moistolのヒアルロン酸やグルコサミノグリカンの産生促進作用についても研究を行い、それぞれ産生を促す働きがあることを確認している。
ヒアルロン酸とグルコサミノグリカンはともに、肌のクッション材の役割を担っている。加齢とともに、ヒアルロン酸やグルコサミノグリカンが減少することで、シワやたるみといったエイジングサインが表れやすくなる。
老化線維芽細胞におけるヒアルロン酸およびグルコサミノグリカンの産生促進試験では、Moistolは、イノシトールよりも有意にヒアルロン酸の産生を促進する効果が確認された。また、グルコサミノグリカンの産生を促進する効果も認められた(表3)。
セミナーでは最後に、「Moistol」の最新の研究成果として、「新型コロナウイルスの感染抑制作用」が確認されたことを報告した。
研究では、Moistol添加により、新型コロナウイルスが細胞に取りつきにくくなり、感染を阻害する働きがあることが認められた。研究データについては、問い合わせ対応で情報提供も行っている。