ネオネクリエーション、日本産スギ使用リードディフューザーが好調

週刊粧業 2023年1月1日号 91ページ

カンタンに言うと

  • 円安やウクライナ侵攻でガラス容器高騰
ネオネクリエーション、日本産スギ使用リードディフューザーが好調
 ネオネクリエーションではガラス製容器やフレグランスOEMの提案を行っている。

 コロナ禍では、在宅時間の増加も影響して、リードディフューザーのニーズが高まったが、同社では、カラー展開が豊富なファイバースティックのほか、スギの木を使用したスティックの提案をスタートし、引き合いを集めている。

 竹内昭夫代表取締役社長に話を伺った。

 ――2022年の振り返りと近況についてお聞かせください。

 竹内 ゼロコロナ政策による中国での減産、ロシア・ウクライナ情勢の悪化によるエネルギー不足それに伴う価格高騰によって、ガラス産業は大きな影響を受けた。原油の高騰は航空運賃にも影響を及ぼし、さらにロシア上空を避けるためにルート変更したことで飛行距離が長くなり、輸送コストが上昇した。 

 そうした中で、当社では、海外産の容器の輸送については余裕を持った生産計画のもと、船便での輸送を選択するクライアントが増えている。

 ――スギの木を使用したスティックの提案に注力されています。

 竹内 日本はかつてフレグランス砂漠といわれていたが、最近では若年層を中心にフレグランスの利用者が増加傾向にある。ウッディかつ天然のエッセンシャルオイルを感じるような香りがトレンドとなっている。

 コロナ禍に突入し在宅時間が増加したことから、リードディフューザーのニーズがかなり高まっている。

 特に、ラグジュアリー感のある香りの高価格帯商品が人気を集めている。当社が製材メーカーと提携して開発した、スギの木を使用したスティックは、昨今のサステナブルニーズにも応えることから、現在非常に多くの引き合いをいただいている状況だ。

 スギの木のスティックは、香りの持続性が高く、液体がなくなってもしばらく香りが続く。スギはアルコールよりもオイルの方が染み込みやすいことから、香料・油分が多い処方でより高い拡散性が期待でき、高価格帯のリードディフューザーに適したスティックとなっている。

 そのほか、カラー展開が豊富なファイバースティックも提案可能だ。ラグジュアリーな製品にはスギ、比較的リーズナブルな製品にはファイバーと、ニーズに合わせて提案できる。

 ――今後の展望についてお聞かせください。

 竹内 今後はインバウンド需要の回復も期待される。

 フレグランスキャンドルの需要も高まっていることから、当社では、香りの拡散性の高いフランス製のキャンドルベースを採用し、微妙な香りまで表現できるフレグランスキャンドルの提案をスタートした。有田焼や伊万里焼の器、香りは日本を感じられる木の香りなど、インバウンド需要にマッチする形での提案も進めている。

 なお、コロナ禍は、若者を中心に生活者の価値観を大きく変えた。当社でもリモートワークを導入しており、変化する価値観に合わせた働き方にシフトしていく必要があると考えている。
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