ツバキスタイル、新工場竣工で水平リサイクルが本格化

週刊粧業 2023年3月20日号 6ページ

ツバキスタイル、新工場竣工で水平リサイクルが本格化
 ツバキスタイルは、化粧品・トイレタリー容器における水平リサイクルの取り組みを本格化させている。

 実現に向けて新会社「BEAUTYCLE」を設立し、今年5月には、従来のボトル容器製造機能とリサイクル工場の機能を併せ持った、ハイブリッド型の新工場が竣工予定となっている。

 今後について、自社店舗をもち、店頭でのボトル回収が可能な既存取引先とともに取り組みを開始する。まずは数社からスタートし、今年度中には10社以上を目指す。店頭回収だけでなく、製造過程で撥ねた不良品についても水平リサイクルの対象とする。

 「実証実験では店頭からECまで幅広く検証したが、店頭回収が最もシンプルでわかりやすく、取り組みの第一段階として適していると考えた。次のステップとして、ドラッグストアをはじめ流通・小売業との協業を視野に入れており、既に話し合いや交渉をスタートしている。長期的には、同業のリサイクラーとうまく提携しながら、水平リサイクルの取り組みをさらに拡大していくことを検討している」(代表取締役社長 杉山大祐氏)

 なお、メーカーやPB商品を展開する小売業において、リサイクルを前提とした製品開発を行う動きが活発化している。特に、22年4月のプラスチック資源循環法施行後は、BEAUTYCLEの取り組みに関する問い合わせが急増したという。

 同社は5月のCITE JAPANに出展予定で、BEAUTYCLEの取り組みを中心に、パネルや動画、各リサイクル原料別・配合率別に色味などを確認できるサンプル容器の展示を行う。

 また、新たな角度からアプローチするリサイクル容器の開発を進めており、来年1月の化粧品開発展で披露する予定だ。

 「22年度は、見た目が美しく機能に優れた二層式容器を中心に好調に推移した。23年度は、水平リサイクル事業が本格化し数字にも反映されることから、2ケタ以上の成長を目指す」(杉山氏)
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