コーセー、ヒトの口唇周辺を再現した三次元口唇モデルを開発

粧業日報 2023年6月22日号 1ページ

カンタンに言うと

  • 化粧品成分や製品の有効性・安全性評価などに活用
コーセー、ヒトの口唇周辺を再現した三次元口唇モデルを開発
 コーセーは、新潟大学大学院医歯学総合研究科(歯学部)泉健次教授らとの共同研究により、口腔粘膜から唇と周辺皮膚までのヒトの口唇を細胞培養により再現した三次元口唇モデルを開発した。

 これにより、これまで通常の皮膚や口腔粘膜のモデルでの検証にとどまっていた化粧品成分や製品の有効性・安全性評価などを、より実際の口唇に近い環境で検証することが可能となる。

 研究成果の一部は、2023年6月に学術論文雑誌「Histochemistry and Cell Biology」にオンラインで掲載された。

 顔の印象を決定づける重要な要素の1つである唇は、顔の皮膚と口腔粘膜の移行部位であり、角層が皮膚よりも薄くデリケートであるなど、どちらとも異なる独特な構造や性質を有している。しかし、これまで口唇のモデルでの評価系は存在せず、新たな成分の有用性や安全性の評価には、やむなく皮膚や口腔粘膜のモデルが代用されてきた。そのため、独特な構造を再現した口唇モデルを開発し、口唇の機能解析や製剤・成分の評価に用いることは、よりよい製剤開発を進める有益なツールとなり得る。

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