花王、2024年度グループ基本方針を説明

粧業日報 2023年12月1日号 1ページ

カンタンに言うと

  • ユニットプライスを上げてでも購入されるよきモノづくりへ
  • 西口専務、3つの視点でよきモノづくりを変革
  • 中尾KCMK社長、持続可能な競争型物流ネットワークの構築へ
花王、2024年度グループ基本方針を説明
 花王は11月22日、有力販売店幹部を招き、方針説明会を開催した。

 説明会では、長谷部佳宏社長が「日本を取り巻く厳しい環境変化と花王の対応」について、西口徹専務が「よきモノづくりの変革」について、花王グループカスタマーマーケティング(KCMK)の中尾良雄社長が「持続可能なビジネスへの転換に向けて取り組む2つのテーマ」について説明した。

長谷部社長、小売業の協力のもと
着実に価格転嫁を推進

 花王グループでは、世界39の国と地域で販売を行いグローバル展開を進めているが、日本が売上の過半数を占めており、最重要国という位置づけで事業を推進している。ただ最近では、日本という市場の特殊性により苦戦を強いられている。

 日本では世界で最も高齢化が進展し、少子化も相俟って高齢化率が2023年に29%となった。2050年には38%に達するといわれている。また、国民医療費は46兆円でGDPに占めるウエイトが非常に高くなっている。こうした中で名目賃金はこの20年で他の先進国が軒並み上昇している中で全く上がっていない状況となっている。

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