ライオンスペシャリティケミカルズ、多様化するニーズに応えるヘアケア原料上市

週刊粧業 2023年12月4日号 10ページ

カンタンに言うと

  • 高級アルコールフリーで処方の自由度が高い点も強み
ライオンスペシャリティケミカルズ、多様化するニーズに応えるヘアケア原料上市
 ライオンスペシャリティケミカルズでは、広く認知されているヘアケア原料の実績や顧客接点を足がかりとして、スキンケア領域への参入を強化している。特に、中国をはじめとした東アジアを中心に販路の拡大を目指している。

 同社独自の原料であり、高い知名度を誇る植物由来の美白成分「エラグ酸」については、さらなる拡販に向けて提案を強化していく方針だ。

 一方、基盤のヘアケア原料について、市場環境をみると、高価格帯シャンプーが伸長しており、機能や使用感が多様化している傾向にある。そうした中で同社は、新たな使用感を付与する新原料として、ヘアコンディショニング剤「ベヘントリモニウムサルフェート」(BTMS)の提案をスタートした。

 既存品のベヘントリモニウムクロライド(BTAC)とは異なり、まとまり感を出しながらサラサラ/やわらかな感触を付与できるとして、多様化するニーズに応える。

 BTMSは現在、海外品の流通が中心となっている中で、同社品はBGを溶剤として選定し、IPAやエタノールを使用していないことや、高級アルコールを含まないことでカチオン含有量を約70%に高くしたことが特徴となっている。加温時の溶解性にも優れ、処方の自由度が高い点も強みの一つといえるだろう。

 シャンプー・ボディソープ向け原料「リポランシリ―ズ」は、気泡力に優れ、短時間での泡立ちをかなえるほか、耐硬水性に優れている。

 シャンプーでは、透明な液剤が現在のトレンドとなっており、同原料においては透明性が高い点も魅力の1つとして、高い評価を得ている。
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