マツモト交商、100%天然由来レチノールを提案

週刊粧業 2023年12月4日号 7ページ

カンタンに言うと

  • 化学合成品よりも高い浸透力を発揮
マツモト交商、100%天然由来レチノールを提案
 マツモト交商は、バイオ発酵によってつくられた100%天然由来レチノール「RetiLife」(Givaudan社)の提案をスタートした。

 化学合成のレチノールと同等の抗酸化能とアンチエイジング効果をもち、完全な天然素材のため肌への浸透性に優れている。肌への浸透度を比較したex vivo試験では、化学合成のレチノールは70マイクロメートルまでしか浸透しなかったのに対し、同品は100マイクロメートルまで達したという。

 レチノール50%、ヒマワリ油、ローズマリー葉エキス、トコフェロールを配合し、安定化を実現している。

 「現在、サンプル依頼を含め非常に多くの引き合いをいただいている。サステナビリティの潮流を受け、化学合成品の代替となる、バイオ技術を活用した原料の開発は今後ますます活発化するのではないか。なお、当社は研究設備を持っているため、原料提供だけでなく、レチノールの安定性を高める処方のご提案まで、トータル的なサポートが可能だ」(同社)

 また、紅藻類の一種・ギガルチナステラータを由来とし、強力なリフティング効果をもつ「Gravityl」(Givaudan社)の提案に力を注いでいる。クリーム処方でのヒト試験では、肌のハリと弾力の向上、二重顎のボリュームを減少させる効果が確認できたという。

 マスクを外す機会が増えたことで、二重顎など顔のたるみが気になるという人も多い傾向にある。また、消費者の美意識が高まったことで、パーツ別のケアアイテムの投入が進んでいる。年齢が表れる部位とされる、首元へのアプローチとして近年、ネックケアもトレンドになっていることから、ナイトクリームやマッサージクリームなどへの配合もおすすめだ。

 エキス抽出は、環境に配慮した独自のプロセスを採用しており、機能性とサステナブルを両立した原料として、今後の拡販が期待される。
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