MP五協フード&ケミカル、合成ポリマーからの切り替え進む

週刊粧業 2024年6月3日号 15ページ

カンタンに言うと

  • 売上拡大に向け複数の新製品を
MP五協フード&ケミカル、合成ポリマーからの切り替え進む

 MP五協フード&ケミカルの前身の大日本製薬株式会社が1964年に世界で初めて天然由来の多糖類「タマリンドシードガム」の製造に成功し、60周年を迎える。

 化粧品原料では「タマリンドガム」「グリロイド」「TAMAVISCO」として、普及している。60周年を記念して、「グリロイド.com」のサイトを開設し、提案を強化している。

 近年はサステナブルの気運の高まりで、ボタニカルや自然由来に関わる多糖類や生分解性のある原料のニーズが高まっている。洗浄剤の合成ポリマーの代替にキサンタンガムが採用されたり、ボタニカルをイメージした製品が採用になるケースが増えている。

 「以前はわれわれの多糖類が採用になっても量が少なかったが、近年は大型製品で合成ポリマーから切り換えられ、ボリュームが大きくなっている」(同社)

 中長期で2030年に多糖類をはじめ化粧品原料の売上を大きく伸ばすことを計画している。売上の拡大に向け、複数の新製品の発売を予定している。

 「これまではタマリンドガムの粘性やテクスチャー、そしてグリセリンの保湿効果を持続させるブースト効果をアピールしてきたが、どんな性質・機能があるかということをさらに研究し、様々なグレードを展開していきたい。ひとつには様々な性質のものをつくって採用されているヒアルロン酸がモデルになる。われわれは、それをタマリンドガムというボタニカル素材でやりたい」(同社)

 テクスチャーや粘性などの物性面以外に、新しい用途を広げていく。社内でアプリケーションを開発し、外部の協力を得て、使用実感などを調査する。売上拡大に向け、ヨーロッパを中心に海外への販売も強化する。

 「タマリンドガムを海外でも売っていきたい。僅かだが、すでにヨーロッパで販売している。当社はタマリンドガムを中心とした自社製品や国内外サプライヤーの化粧品原料を、国内市場をターゲットに販売してきた。今後は海外に輸出することで、さらなる成長を続けたい。ヨーロッパは高価格帯のブランドが多く、ここで認められると、ほかの地域でも売りやすくなると考えている」(同社)

ホーム > 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン > MP五協フード&ケミカル、合成ポリマーからの切り替え進む

PDF記事・人気ランキング

最新PDF記事

最新PDF記事をもっと見る

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop