ホルス、独自原料の開発と新市場の開拓を

週刊粧業 2024年6月3日号 14ページ

カンタンに言うと

  • 領域を広げ植物性原料にも参入
ホルス、独自原料の開発と新市場の開拓を

 ホルス(三井幸雄代表取締役)はグループとして化粧品・健康食品の原料開発、OEM、消費者向け販売を手がけ、独自原料の開発と新市場の開拓に取り組んでいる。

 今年4月には化粧品原料「サイタイ血幹細胞エクソソーム」を新たに発売した。

 サイタイ(へその緒)血由来の幹細胞を培養して得た上清液を使用しており、上清液中に含まれる「ヒトサイタイ血由来幹細胞エクソソーム」を確認することによって、表示名称中に「エクソソーム」の表記を可能にした。また、原料中に含まれるエクソソームは幹細胞から自然に分泌されたままの安定した状態を保っており、細胞にとって最適な状態で作用することが期待できる。

 「最も若い幹細胞由来のエクソソームにより、高いエイジングケア作用が期待できる。これからは細胞の老化防止がカギとなるため、どのようなアプローチができるか今後も研究を続けていく」(三井代表)

 さらに、健康食品原料としては「PUAエクソソーム」を提案する。馬の胎盤、サイタイ、羊膜を一つの工程で同時抽出しており、原料1g中におけるエクソソーム数「2180億個以上」を保証値として設定することで、エクソソーム数の訴求を可能にした。

 一方、近年男女を問わずヘアケアの悩みが増えている。日本人由来の毛根幹細胞を培養して得られる「毛根幹細胞培養液」や、ミノキジルの誘導体で化粧品原料として使用可能な「ピディオキシジル」などの原料を取り揃えており、ヘアケアの悩みに対し様々なアプローチが可能な点を強みとしている。また、毛根幹細胞培養液はINCIおよび表示名称を新規取得した世界初原料としての訴求も可能となっている。

 また、植物性原料としては、岡山県産のマスカット・オブ・アレキサンドリアおよび清水白桃などの葉からエキスを抽出した化粧品原料「アレキリーフエキス」、「白桃リーフエキス」を提案する。SDGsがひとつのトレンドとなりつつある中、通常廃棄される葉を利用した原料開発に成功した。

 「『アレキリーフエキス』では、ヒアルロン酸やコラーゲンを分解する酵素の活性化を阻害する働きが確認できた。また消臭効果も期待できるため、化粧品の枠を超えた幅広い提案ができる」(三井代表)

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