世界各国に原料サプライヤーを持ち、バラエティに富んだ天然由来原料を提供しているセティでは、独自の微生物発酵技術を応用した有効成分や発酵オイルの開発・製造を行う韓国・LABIO(ラビオ)社のヘアケア原料で、微生物叢(マイクロバイオーム)のバランスを整えて頭皮環境を改善する「スカルプバイオーム」の提案を強化している。
ラビオ社では、健康な頭皮とトラブルのある頭皮のそれぞれ状態が異なるボランティアのマイクロバイオームを比較解析した結果、頭皮微生物叢バランスの乱れが頭皮トラブルの要因となっていることが明らかとなった。
また、健康な頭皮には4つの菌(ラクチプランチバチルスプランタラム・リモシラクトバチルスロイテリ・ラクトコッカスラクチス・サッカロマイセスセレビシエ)が多く分布していることも突き止めた。さらに、この4つの菌に着目して研究を進めたところ、これらの代謝産物であるアミノ酸やビタミン類などが頭皮に良い影響を与えていることがわかった。
そこで、ラビオ社では独自技術でこの4つの菌を発酵し、そこから得られた代謝産物によって様々な頭皮トラブルの要因の1つである頭皮微生物叢バランスの乱れを整え、健康で快適な頭皮環境に導く「スカルプバイオーム」を開発した。
乳酸桿菌発酵液と乳酸球菌培養液、サッカロミセス培養物からなる同原料は、有益菌である乳酸桿菌の生育を妨げず、頭皮の炎症を引き起こす黄色ブドウ球菌や、フケや抜け毛の原因となるマラセチア真菌、ニキビを誘発するアクネ菌といった頭皮に存在する有害菌の発育を抑制する。in vivoのデータでは、4週間で頭皮の弾力性を改善し、赤みやフケ、かゆみを有意に改善したことも確認されている。
「別のデータでは、塗布後2週間で頭皮に有益な乳酸菌が11倍増加したというデータもあり、スカルプバイオームは頭皮微生物叢バランスの調整で非常に有益な原料といえる。ストレスなどで頭皮が硬くなると毛髪だけでなく、顔にも影響が及んでしまう。頭皮の弾力性を改善するスカルプバイオームを通じて、スキンケアにもアプローチするヘアケア原料として、今後のさらなる引き合いに期待したい」(同社)
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この記事は週刊粧業 2024年6月3日号 9ページ 掲載
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