岩瀬コスファ、多機能性原料の提案に注力

週刊粧業 2024年6月3日号 6ページ

岩瀬コスファ、多機能性原料の提案に注力

 岩瀬コスファは、広範囲の抗菌スペクトルと抗酸化効果を有する多機能性原料「Savelite HB」(symrise社)の提案を開始した。

 同原料は、無色透明・無臭のためハンドリング性が高く、処方pHも3~10まで対応しているため酸性から中性まで幅広く使用することができる。スキンケア処方、メークアップ処方への使用を推奨している。

 同原料は、製品保護の革新として、これまで使用されていなかった既存分子「Hydroxypropyl Benzoate」を化粧品原料化してつくられている。

 製品保護強化剤としての特徴が強く、MIC値(微生物の成長阻害効果を発揮する抗菌剤の最低濃度)を法定5菌種である「S.Aureus」「E.Coli」「P.Aeruginosa」「C.Albicans」「Å.Brasiliensis」を用いて検討したところ、0.5%の配合で抗菌効果が発揮されることが確認された。

 美容液に同原料を0.75%配合した場合、14日後には菌が死滅、O/Wアニオン系エマルジョンにおいても28日後には菌の死滅が確認された。期間の差は生じるものの、強力な抗菌作用を発揮する。

 単独使用でも効果を発揮するが、他の原料と併用が必要なケースもある。「クロコウジカビ」については、3%ブチレングリコールを併せて配合することにより、効果を発揮するという。

 さらに同原料は、エマルジョンの安定化にも寄与する。試験では、O/Wエマルジョンを遠心分離機にかけ、顕微鏡で透過率と不安定指数を測定した。結果として、同原料は0.5%以上の配合で、配合していない場合と比較してより均質で微細な粒径のエマルジョンとなり、また不安定指数も小さくなることから、エマルジョンの安定性の向上に寄与することが確認された。

 そのほか、抗酸化効果、保湿効果、マイクロバイオームを尊重する特性についてもデータを取得している。

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