小林製薬(山根聡社長)は、紅麹関連製品にて一部の紅麹原料に想定していない成分が含まれている可能性が判明した事案について、事実検証委員会より調査報告書を受領し、指摘事項を踏まえ、再発防止策について決議した。再発防止策を速やかに、かつ徹底して実行していくことで信頼回復に真摯に努めていく。
具体的には、「品質・安全に関する意識改革と体制強化」「コーポレート・ガバナンスの抜本的改革」「全員が一丸となって創り直す新小林製薬」を3本柱とする再発防止策を策定した。
1つ目の品質・安全に関する意識改革と体制強化では、「品質・安全ファースト」を徹底して役職員の意識改革を図る。品質保証体制は、責任部署の明確化、品質管理体制の改善、専門部署の新設を行い、マネジメント体制は、工場のガバナンス体制の充実、関連ルールの整備、業務フローの見直し、人事評価制度の刷新を行うことにより強化を図る。
2つ目のコーポレート・ガバナンスの抜本的改革では、創業家依存経営からの脱却、機関設計の再検証、社外取締役を中心とする取締役会による監督強化、GOM(グループ執行審議会)の廃止、危機管理体制の整備、リスク・コンプライアンス体制の強化、対外的なコミュニケーション・情報発信の改善、リソースを踏まえた取捨選択を推進する。
3つ目の全員が一丸となって創り直す新小林製薬では、同社が抱える同質性を排除し、多様性を確保する施策を実行することで、全役職員が力を合わせて一丸となり、小林製薬を創り直す。それにより、「新しい小林製薬」を創るのに欠かせない企業風土の変革を行う。
この記事は粧業日報 2024年9月25日号 5ページ 掲載
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