エステ併設を強みに活躍するフェイスソワン彩〈埼玉県・久喜市〉

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カンタンに言うと

エステ併設を強みに活躍するフェイスソワン彩〈埼玉県・久喜市〉

  「フェイスソワン彩 (あや)」 は、 1992年にエステティックサロンとしてスタートし、 94年にアルビオンとの取引開始で化粧品を扱うようになった。 JR宇都宮線/東武伊勢崎線久喜駅西口から徒歩4分という立地を活かし、 久喜市とその周辺の地区をカバーしながら顧客を着実に増やしている。

 「エステティックとアルビオンの商品は相性が良い」 と話す経営者の根岸かをるさんをはじめ、 スタッフの根岸理奈子さん (娘さん)、 根岸ファビオラさん (お嫁さん) に、 同店のコンセプトや新客獲得、 会員の固定化へ向けた努力、 将来の夢などを語ってもらった。

イグニスのリニューアルを機に
店内を「癒し」と「一体感」のある空間に

  「フェイスソワン彩」 は1992年、 エステティックサロンとしてオープンした。 その2年後の94年、 営業担当者の熱心なアプローチをきっかけに、 乳液から始まるその独自のプロセスにかをるさん自身が興味を持ったことから、 アルビオンとの取引が始まった。

  「エステティックサロンを恵比寿と新宿に展開しているので、 その分野には長けていましたが、 販売についてはまったくの素人。 ただアルビオンの4ステップ理論やそれに基づく商品は、 エステティックと相乗効果を発揮しやすいと判断し導入を決めました」 とかをるさんは当時を振り返る。

 同店では、 「来店したお客様がキレイになって幸せになって喜んで頂く」 ことをモットーに、 店内レイアウトや接客の一つひとつに至るまで徹底したこだわりを持つ。 こうした取り組みが奏功し、 08年度 (4~9月) は前年比で、 「アルビオン」 が113%、 「イグニス」 が106%、 「エレガンス」 が105%となり、3ブランド合算では111%と順調に推移している。

 オープンして以降15年以上が経過し、 壁面などがくすんできた2007年9月、 イグニスのリニューアルに合わせて全面的な店舗 (正味11坪) のリニューアルを実施。 従来はピンクを基調としていたが、 リニューアルを機にコンセプトカラーをグリーンに統一した。

  「森林浴や、 ナチュラル感を意識してグリーンを採用し、 ゆったり落ち着ける空間を目指しました。 造花や大鏡などを新たに取り入れることで 『癒し』 を演出しました。 天井にも木漏れ日が降り注いでいるような特殊な模様を施し、 お店全体の一体感を高めました。 什器などの配置は全く変更していないにもかかわらず、 お客さまからはオープンながらもプライベート感が以前より上がったと好評です。 風水も意識しており、 心地よさと共に、 運気も上げることができる空間になっています」 (理奈子さん)

アルビオンの看板大きく掲げたことで
化粧品とエステの販売がともに伸長

 同店を訪れる顧客の年齢層は、10代後半から60代までと幅広い。

  「お客さまが中学生や高校生のお嬢さんをお連れになるとか、60代のお母さま・お義母さまをお連れになるといった具合に幅広い層の方々にご愛顧頂いています。 遠方に引っ越した方にもDMや季節の挨拶を欠かさないようにしているので、 広島や佐賀、 秋田など全国にお客さまの輪が広がっています」 (かをるさん)

 エステティックサロン発の化粧品店ということで存在そのものが差別化につながっている。 確かに、 久喜市内でアルビオンを扱うのは同店だけであり、 エステティックについてもリフレクソロジー系のお店が市内に数店あるだけなのだが、 「競合店を意識したことはありませんね」 (理奈子さん) と言い切るのもうなずける。

 同店では、 新規客を獲得するためのホームページを10月中旬に新設した。 従来は、 管理・更新面での不安からなかなか踏み出せずにいたが、 ファビオラさんが新戦力として加わったことで、 そうした不安が一掃された。

  「まだ会員様にDMを出し始めたばかりで、 これからタウン誌でホームページを新設したことを告知していく予定です。 一番こだわったのは、 お客さまとの双方向の関係を持つために作った 『お客様の声』 というページ。 実際にお客さまの写真を載せ、 支持して頂けている理由を率直に書いてもらいました。 お客さま目線の情報を増やすことでこのページを充実させ、 『今度、 行ってみようかしら』 という新規客を獲得していきたいですね」

 店舗が市道よりやや奥まっているため、 長年店の前を行き来している人でも、 ブティックなのか、 エステサロンなのか、 よくわからないお店というイメージで入店を敬遠していたという。 そこで最近では、 アルビオンの看板を大きく掲げ、 化粧品店であることが一目でわかるように改めた。

  「化粧品で出会うとエステにもつながりやすいという顧客心理も看板設置を後押しした理由です。 実際、 設置以来、 化粧品とエステの売上げがともに伸びています」

 化粧品とエステには、 それぞれ別の顧客がついているが、 異なる2つの業態を展開することがお店独自の特徴をさらに際立たせることにもつながっているという。

  「化粧品を購入しポイントを貯めた人には、 商品券かエステ券のどちらか好きな方を選んでもらっています。 うちでは特にエステが好評ですね。 本格的なエステサービスを提供できるお店はそう多くはありませんので、 ポイントを貯めて“自分へのご褒美”としてのエステを楽しみにしているお客様はとても多く、 エステサロンを出発点とする当店ならではの特徴は十分に打ち出せていると思います」 (理奈子さん)

各ブランドとも「乳液」が売れ筋、
特徴のある新製品にも人気集中

 同店では、 「肌をキレイにするにはまず基本が肝心」 という方針のもと積極的に推奨を行っていることから、 「アルビオン」 「イグニス」 ともに乳液が売れ筋だという。

  「最近では、 イグニスでは 『コンセントレートエナジスト』 (美容液、7mL×3本、1万円)、 エクシアALでは 『スーペリアファンデーション』 (全6色各30g2万円) といった具合に新製品がよく売れています」

 常連の顧客に対しては、 エクスヴィやエクシアALなど各ブランドのお手入れ会に招待しワンランク上のサービスを提供することで、 常に飽きさせることなく感動を与えられるように心掛けている。

  「通常はエステルームとして使用している2階を特設会場とし、 いつもとは違うリラックスを提供しています。 新製品を使ったお手入れを1時間かけて念入りに行いつつ、 商品特徴をお伝えしているので好評をいただいています」 (理奈子さん)

 同店では、 顧客やブランドごとの担当制ではなく、 得意分野での役割別で一人ひとりのお客様に接しており、 通常、 エステを理奈子さんが、 メイクをファビオラさんが、 クロージングをかをるさんが務めている。

  「役割を明確にすることでお店のコンセプトが伝わりやすくなりました。3人で一体となって全てのお客さまに接していることが強みとなって、 『顔が見える店』 という姿勢が受け入れられているのではないでしょうか」 (同)

「エステ」と「アルビオン」の併設店を
もう1店舗つくることが将来の夢

 理奈子さんは、 将来の抱負について、 「エステティックとアルビオンの併設店をもう1店舗つくりたいですね。 これからも 『お客様にキレイになって幸せになって喜んで頂く』 ことをお店のモットーにしていくことは変わりません。 ただ、 お客様のニーズに合わせて変化する柔軟性がなければ長い信頼関係を築くことはできないでしょう。 だから、 常に新しいことに挑戦し、 それを継続する意志を持ち続けることが不可欠だと思っています。 これからも様々なお客さまに合わせながらも、 軸はぶれることなく伝えたいことをしっかりと伝えていきたいですね」 と熱く語った。

 所在地=埼玉県久喜市中央1-3-14▽営業時間=午前10時~午後9時▽電話=0480-23-0848▽定休日=毎週月曜日

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