カンタンに言うと
リード エグジビション ジャパン(本社=東京都新宿区)は、6月26~28日の3日間、東京ビッグサイトで「第4回化粧品開発展(COSME TECH 2013)」(以下、開発展)と「第2回国際化粧品展(COSME TOKYO 2013)」(以下、化粧品展)を開催する。
化粧品業界の川上から川下まで網羅した化粧品総合展として、研究開発・技術者から卸・流通、小売店のバイヤーまで国内外全ての業界従事者を対象としている。
開発展では、化粧品の設計から企画開発、製造を支えるサプライヤー企業の製品・サービス(化粧品原料、容器・パッケージ、OEM・ODM、研究機器など)が展示・紹介される。
化粧品展では、国内外の化粧品ベンダーが開発した新製品や主力製品が一堂に並ぶ。同時開催2回目となる今回は、出展社が前回より200社増え、550社にのぼり、会場規模は前回比で70%拡大した。
化粧品イベントを担当する石本卓也取締役第二事業本部長に今回の見どころを伺った。(招待券請求(無料)はこちら)
研究開発から製造、販売まで網羅し
国内外の来場者3万人を目指す
――回を増すごとに出展社数・来場者数が増え、業界からの注目度は高まってきています。
石本 まず、出展社の増加は、過去に出展した企業が継続して出展していただいていることが大きな要因だと捉えています。第1回より「商談を目的とした展示会」を目指して開催し、出展社には商談スペースを設けることを推進しています。
出展した企業からは「新たな顧客の開拓につながった」といった評価をいただくことも多く、出展を重ねるごとにコマ数を拡大する傾向もありますので、結果的に会場規模の拡大につながっています。そうした展示会の評判が業界内に広がり、回を重ねるごとに出展に前向きな企業が増えてきているような実感があります。
また前回は、ベンダーの新たな販路開拓を目的に「化粧品展」も一緒に開催し、過去2回とは異なる層の来場がありました。化粧品展の主要来場者となる卸・流通、小売の業界では、プライベート(PB)ブランドを展開する企業が増えています。OEMを中心に開発展の出展社には、新たな顧客との接点拡大を期待している企業もあります。
――今回は化粧品展の出展社数が大幅に伸びましたが、見どころは。
石本 化粧品といっても多種多様な商品を扱う出展社が増えたため、より分かりやすさ、見やすさを訴求し、セグメント別に分けています。
スキンケア、メイクアップといったベーシックなゾーンから、「ヘアケア・スカルプケアゾーン」、「エイジングケアコスメフェア」、そして内外美容ニーズに応える「美容ドリンク・サプリメントゾーン」など昨今のトレンドを踏まえながら新ジャンルを加え、10個のゾーンで展開します。
前回好評だった「日本未進出海外コスメパビリオン」には、海外50社の化粧品が並びます。ネーミングの通り、日本でまだ取扱いがない製品なので、新規性のある海外製品を探しているバイヤーには是非とも立ち寄ってもらいたいゾーンです。
――来場者拡大に向けて取り組まれたことは。
石本 「商談」を目的とした展示会と位置づけている以上、来場者数以上に「来場者の質」を重視し、今回も取り組んできました。
専用Webサイト上では、事前に出展社と商談日時のアポイントが取れる「e-ガイドブック」を展開したほか、新たに化粧品展の「出展商品ガイドブック」(写真右)を作成し、より多くの業界関係者に興味を持ってもらえるように働きかけました。
卸・流通、小売店のコスメ担当バイヤー6000名にはDMを送付し、さらに直接電話連絡により誘致してきました。
そして今回も、出展社である中小ベンダーのグローバル進出サポートを目的に、海外の有力バイヤーも特別招待しています。前回は中国をはじめ東アジア地域のバイヤーが中心でしたが、今回は新たな進出先として有望視されているタイ、インドネシアなど東南アジア諸国の有力バイヤー約100名を選定しました。
化粧品展は「COSME TOKYO」として海外でも認知度が高まってきており、3日間で1000~1500名の海外来場者を見込んでいます。
総来場者数は、出展社、会場規模と同様、前回比1.7倍となる3万人を目指します。東ホールでは同期間中、「国際雑貨EXPO」など複数の催しがあり、そこから流れてくる来場者も多分に見込めるかと思います。
同時開催によるシナジーを発揮し
商談できる展示会として認知拡大
――もう一つの柱である専門セミナーや研究発表などの見どころは。
石本 会場と同様、2つの展示会を同時に行う強みを活かし、3日間で業界全体を網羅できるように講師を招聘しました。
基調講演では「化粧品産業 変革の時」をテーマに、化粧品を規制する「行政」、開発・販売する「メーカー」、購入・使用する「消費者」の3つの角度から日本コスメ産業の未来について講演してもらいます。
20講演を予定している専門セミナーでは、そごう・西武の化粧品売場づくりの好事例や、異業種参入を果たしたアサヒ フードアンドヘルスケアの成功事例など、業界内でも関心が高いと思われるものを揃えました。
また業界のグローバル進展に向け「ASEAN化粧品市場の動向と外資系企業の参入事例分析」(矢野経済研究所)をはじめ、海外の化粧品市場やトレンドに関する講演を複数用意しています。
そして、各大学・研究機関が最先端の研究成果を発表する「アカデミック フォーラム」では、3日間で36講演を行います。最先端の研究成果を無料で受講できるので多くの研究開発・技術者の来場を期待しています。
まだ発展途上にある展示会ですが、今後も出展社や来場者の意見を反映させながら、双方のメリットをさらに見出せるように改善し、グローバルな橋渡しとなる化粧品総合展としての価値を高めていきたいと思います。
この記事は週刊粧業 掲載
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