前回開催比1.6倍に展示スペースを拡大
世界30カ国から580社が出店、3万人が来場
リード エグジビション ジャパン(本社=東京都新宿区)は、10月20~22日の3日間、東京ビッグサイト・東1~2ホールにおいて「第5回化粧品開発展(COSME TECH 2014)」(以下、開発展)と「第3回国際化粧品展(COSME TOKYO 2014)」(以下、化粧品展)を同時開催する。
化粧品の企画開発から最終製品化までの流れを一望でき、商談から成約につながる化粧品総合商談会として今年で3回目を迎える。2つの展示会の同時開催によるシナジーから、出展社数は回を重ねる毎に増え続けており、3日間で前回比1万人増となる3万人の来場を見込む。
5回目を迎える開発展では、化粧品OEM・ODM、容器・パッケージ、原材料、研究機器などの各ゾーンに出展する企業数が純増し、スペースを拡大した。国内外のベンダーが集う化粧品展も「日本未上陸コスメ」を持ち寄る海外出展社数が80社(前回44社)に増え、国際色豊かな3日間となりそうだ。
2つの展示会を統轄する石本卓也取締役第二事業本部長に、今回の見どころを伺った。
同時開催のシナジーを最大活用
国際マッチングも強力に後押し
――2つの展示会を同時開催する化粧品総合商談会としての価値が高まってきた印象です。
石本 出展社数は開発展が360社、化粧品展が220社となり、過去最高となる580社(前回比212社増)にのぼり、会場規模も前回比約1.6倍に広げました。今回も、過去に出展した企業の紹介などから新規出展社の拡大につながりました。競争が激しく、異業種からの参入も多い業界のため、日々の営業とともに、展示会を利用して新規を開拓したいという意識が高まってきています。特に、サプライヤー関連が集結する開発展では、容器・パッケージを中心に、各分野における有力企業の出展が増えてきた印象があります。
また、事前登録申し込みができる専用Webサイトでは、出展社が気になる登録者に商談依頼ができるマッチングシステムを設けていますが、さらに今回は、当社スタッフがアポイントを促す「人為的なマッチングサービス」にも取り組んできました。
出展社・来場者の数が増えても、最終的な展示会の評価は、取引につながったかどうかであり、マッチングの確率を高めていくことが重要です。
そこで、事前登録者から来場の目的・ニーズを聞き出し、出展社ニーズと照らし合わせ、アポイントを事前に予約してもらえるよう勧めています。アポイント数500件を目標に開催直前まで取り組んでいきます。
このサービスは、展示会を専門事業にする当社の強みとして、既に医療・医薬関連の展示会で実施済みで、高い評価が得られています。化粧品の展示会でもうまく機能すると確信しています。
――開催に先立ち、特に注力したポイントは。
石本 「国際」「開発」の2つの冠をつけた展示会として、特に「海外出展社・来場者の拡大」と「研究開発者の来場率アップ」に向けて取り組みました。
国際展示会としての価値を高める施策として、化粧品展では「日本未上陸」をテーマに海外からの出展も募っており、日本の業界に新たな息吹をもたらすゲートウェイ的なゾーンとして、バイヤーの来場者は増加傾向にあります。今回は過去最多となる世界30カ国以上から、日本にまだ紹介されていない製品群が並ぶ予定です。
日本市場へ参入したいが、薬事などの問題でハードルが高いと感じている海外メーカーは世界にたくさん存在します。そこで、日本でのニーズ調査も兼ねて低リスクで出展できる仕組みを考案し、商談が進めば、薬事申請など輸入に必要な手続きなどをサポートする企業も紹介できる体制を整えています。
海外来場者の増加に向けては、今回も日本の化粧品に興味を持つ海外の有力バイヤーを招待しています。前回の60名から200名に増やしました。
研究者に響く技術発表の拡充など
コンテンツ充実し第一次集大成へ
――もう一つの「研究開発者の来場率向上」に向けては。
石本 これまでは開発マーケティングを強化してきたこともあり、商品企画・マーケティング担当者の来場が目立ちました。研究開発者の来場率を高めるには、有力企業の出展を増やすとともに、各コンテンツを充実させる必要があると考え、今回は専門技術の発表を行う「アカデミックフォーラム」のプログラムを63項目(前回36項目)に増やしています。技術発表の量・質ともに高めることで、研究開発者の来場率アップを図ります。
また、原点回帰的な取り組みとして、研究開発者の方々に向け、展示会の認知拡大を図りました。化粧品の研究開発スタッフのいる拠点を全国隈無く調べ、開催告知ポスターの設置依頼を推進してきました。
特に、若手の研究開発者にとっては、川下に位置するプロダクツの見識を高めながら、専門分野の知識も習得できる場になるはずです。この3日間は是非とも研究所を飛び出し、今後の研究に活かしてもらいたいです。
――専門セミナーの講師陣の顔ぶれからも、業界からの注目度が高まってきたことが窺えます。
石本 専門セミナーは、これまでの集大成と言えるほどの講師・プログラムを各日で用意できたと感じています。
前述の技術発表とともに、セミナーの内容もかなり充実しました。
過去と比較しても、今回は主催者として実現したかったものを一つひとつ形にし、一つの会場に集約することができました。同時開催から3カ年の第1ステージのゴールとして、自信を持って提供できる展示会となっていますので、商品企画、研究開発のヒントを3日間で見つけてもらいたいです。
この記事は週刊粧業 掲載
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