ヘアケアOEMメーカーの近代化学は12月19日、海老名市内のホテルで「設立60周年記念パーティー」を開催し、岡部達彦社長の幅広い人脈を反映して化粧品業界をはじめ、芸能界や政界などから関係者215人が出席した。
会の冒頭、岡部美孝(よしたか)会長は、「思い起こせば、父で創業者の岡部健夫が当社を設立した1955年当時、私はまだ学生だった。
東京・豊島区千早町で産声をあげ、1962年に世田谷区下馬、そして業務拡張にともない1968年に現在の海老名市門沢橋へと移転してきた。
今こうして60周年を迎えることができたのも多くの皆様のおかげで、本当に心から感謝を申し上げたい」と挨拶した。
続いて、岡部達彦社長が登壇し、「戦前に美容室を経営していた祖父の岡部健夫がパーマ液を自ら工場で生産すれば商売になると考え、60年前に当社を設立してから今日までヘアケア製品を作り続け、現在では国内外合わせて百数十社のお客様に製品を提供するに至っている。
2015年は『新規原料開発元年』をスローガンに、当社が独自で開発した新規原料を積極的に発信していく。スリランカの工場ではこれまで、『アーユルヴェーダ』をテーマにしたオーガニック原料を開発してきた。2015年にはそれを日本で発売できるようINCI名・日本名を取得し、様々なヘアケア製品へ取り入れていく。新規原料ではこのほか、東芝さんと共同開発し、特殊な装置でオリーブオイルをナノ化した新規原料の提案も行っていきたい。
こうした新規原料の開発に加え、当社では新たな試みとして会社理念や経営理念、全社行動方針をまとめた『Credo(クレド、社員の約束)』を作成した。社員全員の思いを1つにして、安心・安全な化粧品づくりに励み、皆様に必要とされる会社であり続けたい」と語った。
続いて、岡部達彦社長と親交のある甘利明経済再生担当大臣がビデオレターで祝辞を寄せ、「60年にわたって企業を営々と存続していくことは並大抵の苦労ではなく、様々な困難を乗り越えて今日があろうかと思う。
岡部社長は『化粧品づくりは幸せづくり』をモットーとしておられる。化粧品は笑顔をつくり、笑顔は幸せの社会をつくる。つまりはそれが幸せな社会づくりに貢献している企業ということであり、近代化学さんはまさにその企業と言えるだろう」とコメントした。
そして、東京化粧品工業会の岩倉具房会長(ウテナ社長)が挨拶に立ち、「我が国のヘアケア分野におけるパイオニアとして確固たる地位を築かれ、化粧品産業の勃興期から現在までヘアケア製品の中核企業としてご尽力いただいている。
また、40年も前から中東諸国に育毛剤を輸出するなど、日本の化粧品業界の先駆けとして海外展開を積極的に推進されており、今後も化粧品産業の発展のためご尽力いただけるよう期待している」と祝辞を述べた。
記念パーティーではこのほか、落語家・三遊亭円楽氏による「笑いと美容」をテーマとした記念講演、近代化学の60年の歩みをまとめたビデオ上映などが続き、盛会裏のうちに終了した。
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この記事は週刊粧業 2015年1月12日号 16ページ 掲載
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