化粧品OEMへの委託、品質・信頼性の向上で活発化

週刊粧業 2016年2月29日号 1ページ

カンタンに言うと

化粧品OEMへの委託、品質・信頼性の向上で活発化
 市場調査を実施している矢野経済研究所の報告(2015年7月時点)によると、2015年度化粧品受託製造(化粧品OEM)市場は2.7%増の2338億円となる見通しだ。

 ブランドメーカーによる製造のアウトソーシング化や異業種企業を中心とした新規参入が続いていることから、19年度までプラス成長が続くと同社は予測する。

 時を同じくして、訪日外国人によるインバウンド需要が拡大しており、ブランドメーカーからは主力製品の企画品や限定品の展開が目立ってきた。

 そうした製造を委託されるOEM企業にとっては今後も力強いフォローウインドとなる。

 しかしながら、受注獲得の競争も激しさを増し、独自の価値や他社よりも秀でたサービスが強く求められてきたことが、今回のアンケート調査(37社)およびトップインタビュー(26社)から伝わってくる。

好循環は積極的・継続的な
投資策から、展示会もその一翼に

 熾烈な競争環境は化粧品BtoB向け展示・商談会にも垣間見られる。

 最近1年間では、昨年6月の「第7回化粧品産業技術展」(主催=日本化粧品原料協会連合会)、今年1月の「第6回化粧品開発展」(主催=リード エグジビション ジャパン)が国内最大規模の展示会として開催された。

 どちらも回を重ねる毎に規模を拡大している。

 直近の第6回化粧品開発展に出展したOEM企業数は、前回比20社増となる110社となり、総来場者数も前回より2500名ほど増えて2万3295名だった。

 新たな顧客との接点の場に展示会を活用しようという気運が業界全体で高まってきている。

 毎回出展する企業からは「展示会の存在が新製品の開発意欲につながっている」との声も少なくない。

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