ヒノキ新薬 阿部社長、皮膚から人体への可能性を求めていく

週刊粧業 2017年1月1日号 41ページ

カンタンに言うと

ヒノキ新薬 阿部社長、皮膚から人体への可能性を求めていく
 皇紀2677年、日本の歴史の中で、いくつの転機があったことでしょうか。現代人にとって、最も忘れられない転機は、大東亜戦争で敗戦したことでしょう。そして、日本のすべての起点は、そこから始まっているように思います。

 敗戦した昭和20年から数えて11年目、昭和31年に当社が創業し、戦後史とともに60年を歩んできました。

 そして、今また、さまざまなことで、大きな転機が、世界に訪れようとしていると思います。当社も61年目を迎え、新たな転機で、まさに第二創業期であると捉えています。

 これから先、人類が何を求めていくのか。

 物質的な潜在需要が見つからない時、人々が求めることは、やはり、与えられた命の中で、より健康に、より活動的な人生を、最後まで全うできる、ということではないでしょうか。

 秦の始皇帝に遡るまでもなく、この命に対する前向きな執着心によって、文化も経済も医学も、そして、美しさを求める肌粧品の世界も、より高度に求められていくと確信しています。

 その昔、エジプトでは、オイルを使用したマッサージで、美しさを保っていたとか。そして、それは美だけではなく、身体の健康にも役立っていました。また、温泉の効果は、皆さんご承知のことでしょう。

 現在のように、高度に開発された薬を、体内に摂取したり、直接的に体内の患部にメスを入れるような技術はありませんから、身体の外から、つまり、皮膚から何かしらの効果を得ることを感じていた、ということになるのでは、と考えています。

 創業来、スキンケアのみの研究、開発、製造をしてきた当社としては、その分野を突き詰めてゆくべきではないかと思っています。

 その分野で、ヒノキ新薬が果たすべき役割、すなわち、皮膚から人体への可能性を求めていきたいと考えているのです。

 単なる皮膚医学という分野で終わるのではなく、皮膚の果たす役割に、より科学的なものを求めて、商品開発に取り組んでいきたいと思います。
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