スクロール、H&Bを次代の柱へ

訪販ジャーナル 2017年7月10日号 1ページ

カンタンに言うと

スクロール、H&Bを次代の柱へ
鶴見社長がM&A戦略の
狙いや将来展望を語る

 姉妹紙 週刊粧業6月12日号で既報のとおり、通販大手のスクロールは7月3日付で資生堂の子会社で化粧品通販を展開しているキナリ(本社=東京、板倉有社長)を子会社化し、売上高22億円超(2016年12月期決算ベース)と「草花木果」を信奉する顧客データベースを傘下に収めている。

 同社はこのほか、近しい時系列でいうと4月に化粧品ビジネスを展開しているT&M(本社=同)を子会社化しているほか、年初1月にはブランド「24hコスメ」を擁するナチュラピュリファイ研究所(同)をグループ傘下に収めており、美容健康領域におけるM&A戦略が一気に加速の様相を見せている。

 こうした一連の買収劇の起点を探すと、急成長中だった化粧品通販会社の株式を2010年4月に取得したイノベートの事例を見つけることができ、以降2012年3月のハイマックス(現 豆腐の盛田屋)や2013年2月のエイチエーシー(同 北海道アンソロポロジー)を関係会社としていく流れを生み出している。

 さかのぼると、前身ムトウ(本社=静岡県浜松市、2009年10月にスクロールへ社名変更)だった終盤から中期計画に盛り込もむほどの機運で臨んだ化粧品強化策が根底にあると見られ、その後は2010年秋に自社ブランド「RAPRIER(ラプリエール)」を発売するなど本格的だった動きを評し、堀田守社長(当時)は本紙に「化粧品は地を這う状況で始まった。素人がPBの展開で成功するような甘いマーケットではないが勉強しながら拡大していく。今は苦労しているが初年度としては想定の範囲だ。衣料・生活雑貨と並ぶ柱へ育成するため、本腰を入れて命をかけてやっていく」と語っていた。

 数カ年を経た現在と今後の方向性について、現在のリーダー鶴見知久社長に聞いた。

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