ホシケミカルズ、化粧品工場で国内初の保税化めざす

週刊粧業 2017年8月21日号 6ページ

カンタンに言うと

ホシケミカルズ、化粧品工場で国内初の保税化めざす
 化粧品 OEMのホシケミカルズは沖縄ヤマト運輸と連携し、那覇空港に隣接する「沖縄グローバルロジスティクスセンター」内に充填工場を構え、ヤマトグループの物流ネットワークを活用し、製造から物流、通販サイト運営、販促支援などをワンストップで行う「越境EC支援サービス」を2015年11月から展開している。

 充填工場ではスキンケアからメークアップ、ヘアケアなど幅広い化粧品の最終仕上工程(充填・包装)を行う。同じフロアには、越境EC製品の専用在庫スペースを設置し、小口多頻度輸出に対応したヤマトグループ独自のピッキングシステムにより、迅速な配送サービスを展開している。

 また、工場に隣接する那覇空港は深夜便の離発着と24時間体制で通関が可能で、香港や台北、バンコクなどアジア主要都市に最短で翌日配送ができ、注文に応じてスピーディーな配送を実現する地理的優位性を持つ。

 「1つの拠点で化粧品加工から在庫管理、物流の全てが完結し、越境ECにまつわる業務の窓口が一元化されるのは大きなメリットだ」(企画開発室広報 平地祥子氏)

 沖縄充填工場は年内を目途に、化粧品工場として国内で初となる「保税工場」の認可取得を目指す。これが実現すれば、関税対象国である韓国や台湾の化粧品容器を外国貨物の状態で保税工場へ運び、最終製品に加工して日本の通関を経ることなく、「メイドインジャパン化粧品」として海外への出荷が可能になる。

 「デザイン性に優れた質の高い韓国や台湾の容器を採用しているクライアントにおいては、保税化によって通関のリードタイム縮小とコスト面で大きなメリットになる。今後はヤマトグループと共同で越境EC支援サイトを開設するなど、サービスのさらなる向上に注力していく」(平地氏)
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