日本コルマー、イノベーション創出のパートナーへ

週刊粧業 2018年1月22日号 4ページ

日本コルマー、イノベーション創出のパートナーへ
 化粧品・医薬部外品OEM/ODMの国内最大手である日本コルマーは、国内7つの生産工場と4つの研究所を構え、スキンケアからメークアップ、トイレタリー関連などあらゆる化粧品の企画・設計から、処方開発、製造まで一貫して行う「ワンストップトータルサービス」を構築している。

 出展する第8回化粧品開発展では「便利に使える化粧品」をテーマに、メークアップを中心にした独自開発化粧品25品目を展示する。

 また、一昨年より事業化した化粧品容器のディスペンサー事業から、エアレス容器を初披露する。

製品開発のさらなる精度向上へ
消費者の声からモノづくりに挑戦

 同社は昨秋、三重と広島に新工場を増設、国内7拠点に生産工場を拡充し、生産能力のさらなる増強を図った。神崎友次会長は「時代の変化スピードが早まる中、その変化スピードに対応する力が企業に求められている」と述べ、近年の化粧品業界の動向から、生産体制を継続強化している方針を説明した。

 化粧品業界も他の業界同様、社内の技術革新と新製品の開発スピード向上を目的とするオープンイノベーションの考えが浸透し、アウトソーシングの有効活用を進める企業が増えている。さらに、日本製コスメは世界から高い評価を得てインバンド、アウトバウンド(輸出)ともに拡大基調にある。

 神崎会長は「製品開発においてもスピード化や効率化を重視する企業が増えており、そうした企業のバックアップを目的に、研究開発力の強化も併行して進めている」と話す。

 現在、研究開発は、国内4研究所・研究員150名体制で行っており、年間約1000品目の新製品を生み出している。

 新製品開発では、開発プロセスに外部の消費者モニター調査を導入する取り組みを、昨年から本格的に開始した。化粧品ニーズの多様化がますます進む中、細かなニーズに対して一般消費者の生の声を取り入れ、製品開発の精度を高めるのが狙いだ。

 マーケティング部の別所侑香氏は、「消費者の客観的な意見から、新たな発見や気づきが得られる。特に、これまで社内モニターだけでは難しかったシニア世代のマーケティングの精度向上にもつながっている」と話す。今回の展示会でも、前回に続き、消費者の意見を聞き入れながら開発を進めた新製品を展示する。

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