東洋ビューティ、企業価値向上・若手育成に継続投資

粧業日報 2018年4月18日号 4ページ

東洋ビューティ、企業価値向上・若手育成に継続投資
 化粧品・医薬部外品OEM/ODM大手の東洋ビューティは、国内2研究所・研究員100名強の研究開発体制を整え、今春も新たに10名を増員した。

 吉尾公男執行役員・研究開発本部長は、研究開発力のさらなる強化、中堅・若手研究者の成長に大きな期待を寄せる。

 ――新工場(佐賀県)の2019年4月竣工を控え、研究開発のモチベーションも高まっていることと思います。

 吉尾 近年は継続的に研究開発・設備投資を行っているが、併せて研究員の研究開発・技術レベルの向上も必要である。

 これまでは当社が製造可能な品目に対してオールラウンドに開発できる研究者を育成する体制を敷いてきたが、今期(17年5月期)より、主要製造カテゴリーであるスキンケアとヘアケアの2つにグループ分けし、研究対象を深掘りしやすい環境を整えた。

 グループ編成にともない、研究者は1年の短期目標に加え、中長期的に腰を据えて取り組む目標を掲げて取り組んでいる。

 中長期目標の達成に向けては、新たに導入した機械や設備の性質を深く知り、利活用能力を高めてもらいたい。

 併せて、新たな研究員には3年の育成プログラムを導入した。個々の要望や適性から、4年目より専門性に特化した研究に取り組んでもらう。

 ――近年の好業績にも反映されていますが、研究開発を軸にしたOEM/ODMとしての企業価値が高まってきた印象です。今後の展望は。

 吉尾 従来の開発処方の提案から、「東洋ビューティの開発技術」を総合的に提案できる仕組みを構築していく。

 その実現に向け今期より、品質レベル向上に向け品質管理・保証体制を見直したほか、情報を収集・精査して、顧客の要望に対し応用可能性のある既存処方・技術の掘り起こしを進めている。

 5月より78期目に入るが、当面の大きな目標は「100年繁栄・成長する企業」である。

 その達成には、中核を担うことになる20~30代の中堅・若手社員の成長が不可欠であり、そのための環境づくりなどへの投資は惜しまずに進めていく。
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