アルデバラン、唐津の新工場に製造拠点を移設

週刊粧業 2018年10月22日号 81ページ

アルデバラン、唐津の新工場に製造拠点を移設
 当社のグループ会社であるクレコスではJCC(ジャパン・コスメティックセンター)から施設を貸与し、11月1日より唐津市に新工場「KARATSU COSMETIC FACTORY(FACTO)」の運営を開始します。これに伴い、当社のOEM事業もここに製造拠点を移すことになりました。

 新工場の床面積は約812㎡で、JR唐津駅から車で20~25分ほど。日本の固有種を守る活動をしているジョン・ムーワ氏に、ハーブや日本の固有種を使った庭づくりをしていただきました。工場の事務室や会議室、トイレなどは地元の方や関係者の方に珪藻土や木材といった自然素材を使ったDIYに参加してもらっています。

 ここでは唐津焼の健太郎窯の壁面タイル、西粟倉森の学校の木材、奈良で自然栽培した大和茶エキスと柿渋、糸島の皮むき間伐材、TocoWakaFarm唐津で育ったハーブを練り込んだ珪藻土を使用しました。地元の方に気軽に使ってもらえる工場にしたいと思います。

 小規模工場になりますので真空釜は1基で、ライン生産というよりは、一釜ごとに手作りをするような工場を目指します。ロットは数百個から数千個まで対応し、原料製造室も設け、蒸留から圧搾、抽出まで小規模ロットで原料を作れるようにしました。

 将来的にはUSDAのオーガニック認証を取得し、オーガニック認証がとれた商品をつくれるようにする計画です。

 アイテムはスキンケア、ヘアケア、粉体加工室を設けたのである程度粉おしろいやボディパウダーなども製造できます。新工場が稼働すれば、生産規模は従来より大幅に拡大するとみています。工場を持たない企業が、自社工場のように使える、セミファブレス的な工場にしたいと考えています。

 新潟や奈良の協力工業では、お客さまも開発に一緒に参加していただいていますが、新工場でも単なる委受託だけの関係でなく、オープンラボとして活用いただく考えです。ここではJCCが運営する無農薬農場「シェアファーム」も利用できます。需要がが拡大すれば、地元の農家に生産をお願いするつもりです。

 将来的には、同じように地域に根ざした工場を運営するパートナーと「FACT」のネットワークを築いていきたいと思います。

 また、クレコスでは海外進出を計画しているので、原料も製品も海外で対応できる工場にすべく、ISO22716の取得に取り組む方針です。(暮部達夫代表)
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