天真堂、IoT・AI技術搭載の新容器を開発

週刊粧業 2018年10月29日号 12ページ

天真堂、IoT・AI技術搭載の新容器を開発
 医薬部外品OEMメーカーで、スキンケアブランド「sakuraim(サクライム)」を展開する天真堂は、IoTとAIの技術を活用した「IoT容器」(特許申請中、写真)を独自開発した。

 第5世代移動通信システム(5g)が開始する2020年を目途に、自社製品やOEMでの商品化を進めていく。

 IoT容器は、蓋にあるセンサーと専用アプリケーションをユーザーのスマートフォン(Bluetooth通信機能)と連携することで、商品の開封状態が確認できる。そのため、メーカー側は未開封のユーザーに対し、商品使用を促す「プッシュ型」提案が可能になる。

 このほか、透過性の高い製剤には「光センサー」を、低い製剤には「秤」をそれぞれIoT容器に内蔵し、商品残量を自動で感知するシステムを搭載している。専用アプリに転送された通信データをもとにAIがユーザーの消費予測を分析する。

 これにより、一定の残量になればユーザーのスマホにポップアップで通知できるだけでなく、商品を使い終わる直前の最適な時期にユーザーに購入をアプローチできるようになる。

 さらに、ユーザーが不在時に商品を直接ポストインできるよう、IoT容器の厚さはメール便対応の27㎜に設定した。

 IoT容器は様々な剤型に応用が可能で、今後は化粧品や育毛剤だけでなく、食品にも対応した容器の開発も視野に入れ、物流業界で近年大きな課題となっている配送コストの削減と配送効率の向上を目指していく。
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