エトワール海渡、結い椿シリーズから新商品

週刊粧業 2019年1月1日号 78ページ

エトワール海渡、結い椿シリーズから新商品
 エトワール海渡は、東京の利島産の椿油を使用したヘアケア・スキンケアシリーズ「結い椿」を発売している。

 同社は2001年より「伊豆利島椿油シリーズ」を発売していたが、2015年にリブランディングを実施し、より幅広い年代に受け入れられるよう商品デザインも一新して「結い椿」シリーズとして進化させた。

 2018年11月には新商品「結い椿 ナノミストローション」を発売するなど、ブランドの育成に注力している。

上質な利島の椿油を使用
品質にこだわった製品づくり

 「結い椿」シリーズは、利島産の椿の実から採れる油を100%使用している。利島は周囲8㎞の小さな離島で、島土の約8割を椿の木が占めており、「椿の島」とも呼ばれている。

 年配の方が使うものというイメージが強かった椿油を、もっと多くの人に使って欲しいという思いから、「伊豆利島椿油シリーズ」を若い人も手に取りやすいデザインに刷新し、2015年に「結い椿」シリーズが誕生した。

 「結い椿」というブランド名には、母から子へ、子から孫へ、何世代にも渡り女性の美しさを大切にするという想いが込められている。

 「リブランディングにより、ファミリー層が訪れるようなビルの商業施設などにも導入していただけたり、海外のお客様にも興味をもっていただけるようになった」(営業部 辻野陽子主任)

 幅広い層から支持を集める同シリーズだが、椿油製品は保湿力が特長であることから、販売は秋冬がメインとなってしまっていた。



 通年で売れる商品を開発できないか、社内で検討を重ねた結果開発されたのが「ナノミストローション」だ。

 ミストローションの開発にあたっては、化学的なものを一切使用しない、安心・安全な製品をつくるにはどうしたらよいかということが大きな課題となっていたが、2年前に、化学物質を一切使わずに椿油のミストローションの商品化を可能とする特殊技術を持ったメーカーと出会ったことから、商品化に向けた取り組みがスタートした。

 同商品は、水に椿油をごく少量ずつ時間をかけて加え、分子が均一になるように混ぜ合わせることによって、界面活性剤を使用せずに水と油を混ぜ合わせることに成功した。

 また、水中の水素を抜いて二酸化炭素を入れ、さらにボトルごと65℃のお湯に30分間浸けて低温殺菌することにより、防腐剤不使用も実現した。

 「ひとつひとつ手作業で製造を行っているため、1日に280本しか生産できないが、小規模だからこそできる丁寧なものづくりで上質な製品を作り上げることができた。お客様に、自信を持って販売してもらえる商品を開発し、提供することも私たちの重要な役割だと考えている」(商品部2課 神戸なつみ主任)

 同商品は、水のような使用感で、髪の広がりやうねりを落ち着かせ、しっとりまとまる艶髪へと導く。

 発売開始1カ月での売上は、目標達成率130%という好調なスタートを切った。社内で行ったアンケートでは、髪だけでなく肌にも使える点や椿油特有のニオイがなく、香料不使用で無臭である点が好評だという。

 「ナノミストローションをきっかけに、結い椿シリーズを多くの人に知っもらえることを期待している」(商品部2課 鈴田美穂子課長)

 同じく2018年11月に「つげ櫛」も新たにラインアップに加わった。薩摩つげを使用し、利島産の椿油をたっぷり染み込ませたつげ櫛は、特製の箱に入れて販売しており、ギフトにも最適な商品として提案している。

 今後も、ブランドらしさを大事にしながら新製品を定期的に発売し、大切にブランドを育てていきたいという。

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