牛乳石鹼、「カウブランド」の価値向上に邁進して創業110周年

粧業日報 2019年1月11日号 1ページ

牛乳石鹼、「カウブランド」の価値向上に邁進して創業110周年
 牛乳石鹼共進社は、新たな成長基盤の構築に向け、コーポレートカラーを取り入れる基幹ブランドの固形石けん「カウブランド 赤箱」のプレゼンス向上に取り組み、若い女性を中心に洗顔需要を取り込むことに成功して3年連続で2ケタ成長を達成している。

 発売90周年を迎えた2018年には、ポップアップショップを期間限定でオープンするなど様々なプロモーション企画を展開し、4年連続の2ケタ成長を見込む。

 迎えた2019年は、赤箱の姉妹ブランドである「カウブランド 青箱」の発売70周年、さらに創業110周年の節目年となる。

 宮崎悌二社長に今後の成長戦略について話を聞いた。

 ――2014年4月に社長に就任されてもうすぐ丸5年を迎えます。振り返ってみていかがですか。

 宮崎 宮崎仁之前社長(現会長)の意思を引き継ぐ形で、就任からこれまで、「牛乳石鹼」としての会社の魅力、展開する各ブランドの魅力をもっと深掘りし、生活者に広く発信していくことに力を注いできた。

 会社の魅力を高めつつ、生活者に広く伝えていくには、私たち自身が牛乳石鹼のファンであることがとても重要である。社内ファン増大に向けてインナーブランディングに取り組んできた。

 インナーブランディングと併行して、代表ブランドである「赤箱」のプレゼンスの向上が最優先課題と捉え、取り組みを進めてきた。

 就任当時は、「青箱」が堅調に売上を伸ばす一方で、「赤箱」は低迷していた。ブランド認知度も赤箱を凌ぐ勢いで、当社のコーポレートカラーも赤から青に変えなければならない日がくるのではないか。少し大げさに聞こえるが、それくらいの危機感を持って「赤箱」のテコ入れをしなければいけないとの気持ちで、赤箱の再生プロジェクトを立ち上げた。

 取り組みの成果が感じられたのは15年秋に「しっとりすべすべ」のなめらか肌に仕上げる「赤箱」と、「さっぱりすべすべ」の肌に洗い上げる「青箱」の製品特長の違いがわかるよう、パッケージに明記するなどデザインをリニューアルしてからだ。

 エリア別ではこれまで、赤箱は西日本に比べ、関東を中心とした東日本の配荷率が低かったが、デザインのリニューアルと併せてプロモーションやサンプリングの強化施策を取り入れることで、小売店との商談機会を増やし、青箱と一緒に定番棚に並べてもらうよう提案して新たな配荷店を開拓してきた。

 この4年余りで赤箱の販路は拡大し、それにともない、売上も前年比2ケタ以上の伸長率で好調に推移してV字回復している。

あと74%

粧業日報の有料プラン(制限なし)をご契約の方のみ閲覧可能です

  • PC、スマホからいつでも
  • WEBでかんたん記事検索
  • お手元に届く紙面版も販売
有料プランについてはこちら
ホーム > 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン > 牛乳石鹼、「カウブランド」の価値向上に邁進して創業110周年

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop