セントラル・コーポレーション、100個から化粧品をつくる小ロット製造のパイオニア

週刊粧業 2019年1月28日号 6ページ

セントラル・コーポレーション、100個から化粧品をつくる小ロット製造のパイオニア
 セントラル・コーポレーション(本社=岡山市)は1980年の創業以来、在庫バルクの小分けではなく、ゼロからのオリジナルブレンドで「わずか100個から化粧品をつくる」小ロット製造のパイオニアとして知られる。

 独立を目指す起業家を支援し続けて今年で40年目を迎え、2011年にはこうした取り組みが評価され、日本文化振興会から社会文化功労賞が授与された。

 同社では小ロット製造による化粧品OEMと並行し、創業から一貫してエイジングケア化粧品研究にも取り組んでいる。

 笹山博史社長に、今展示会の見どころやポイントについて話を伺った。

昨年のOEM受注件数が激増
「ヒト幹細胞」化粧品を提案

 ――今回の出展内容をお聞かせください。

 笹山 化粧品開発展では「必ず売れる」をキーワードに、差別化した化粧品をわずか100個からでもOEM製造できることを強くアピールする。

 ――「差別化した化粧品」とは、具体的にどのようなものでしょうか。

 笹山 有効成分を肌に塗ることにより「保護保湿」を図るという「保護化粧品」の考え方は、もはや時代遅れになってしまった。積極的な細胞増殖を図っていく「細胞増殖化粧品」の時代が到来している。

 当社のブースでは、iPS細胞やES細胞の話題で一躍有名になった「幹細胞(ヒト)」配合の化粧品OEMを提案する。



 今現在、「幹細胞化粧品」の時代が間違いなく到来している。幹細胞化粧品は既にOEMの実績があり、2018年のOEM受注件数は2017年に比べて激増している。EGF化粧品で月商100万円のあるクライアントが、当社が提案する幹細胞化粧品に切り替えたところ、月商が5倍の500万円に急伸した。

 ――「幹細胞」に関する最新の研究成果をお聞かせください。

 笹山 現在の化粧品理論は、「化粧品学」だけで対応できる段階はもはや過ぎた。医学分野の急速な進歩を見るにつけ、「細胞再生医療」などで得られた最先端の知見を化粧品分野にも取り入れていく必要があると強く感じており、当社では「幹細胞」に関する医学的な研究を継続的に行っている。

 最新の研究成果としては、大阪歯科大学所属の医学研究者(医師・博士)が2018年10月24日、ネパールで幹細胞によるアゴの骨の再生に関する研究成果を発表した。

 その博士によると、幹細胞培養液は幹細胞を培養する時の「熟成度」によって、成分濃度が極端に変わることが大きな問題となっているとのことで、注意が必要である。

 ――「幹細胞化粧品」をOEM製造する上で注意すべき点はありますか。

 笹山 幹細胞培養エキスを1滴でも配合すると、理屈上は「幹細胞化粧品」ということになってしまう。まずは、化粧品への配合比率をどの程度にするか決める必要がある。

 次に、人間の細胞を増殖させるには「ヒト由来」が不可欠だ。人間の「細胞を増殖させる」には、「ヒト由来」でなければならないということが、絶対に必要な条件である。「細胞を活性させる」ためには細胞内の特定の形をした鍵穴(レセプター)に、ピッタリ合う鍵(リガンド)となる物質が必要であり、「ヒト由来」幹細胞には細胞のレセプター(受容体)に一致するリガンドとなる成長因子などやサイトカインが豊富に含まれている。これが、細胞活性や増殖の基本知識となる。

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