小林製薬、シミに特化してカテゴリーを創出

週刊粧業 2019年7月8日号 52ページ

小林製薬、シミに特化してカテゴリーを創出
 小林製薬は、ニッチ市場を開拓して新たなカテゴリーを創造・育成するマーケティング戦略を推進して事業を拡大しており、育成4事業の一つである「スキンケア事業」でもその強さを発揮している。

 スキンケア事業は、前年比9.0%増で好調に推移した2018年度に続き、19年1~3月期も前年同期比20・4%増で大きく伸長した。

 牽引するのは、シミ対策スキンケアブランド「ケシミン」(医薬部外品)と、男性用ブランド「メンズケシミン」(同)だ。

 広報・IR部の鄭利花氏は「成長カテゴリーである美白化粧品市場の中でも、『シミ』に特化したブランドとして定着しており、シリーズアイテムの追加発売によって着実に成長している」と話す。

 ――シミ対策というニッチ市場だからでしょうか。「ケシミン」の市場認知度は高いですね。

 鄭 「ケシミン」ブランドは、2004年に「ケシミン クリーム」を発売して以降、美白成分として認知・人気ともに高いビタミンC(シミ抑制成分)をシリーズ共通成分に化粧水、乳液、美容液などラインナップを増やしながら、改良を重ね、約30億円ブランドに成長した。

 美白化粧品市場は拡大傾向にあり、その中で「ケシミン」も着実に売上を伸ばし、2018年セルフ美白化粧品市場では、ブランド別シェアで2位につけている。

 ニッチ市場の開拓を推進する当社では、年間売上10億円をヒット商品の目安にしており、ケシミンは市場開拓だけでなく、育成も順調に進んでいるブランドの1つといえる。

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