グラセル、環境プロジェクトを核にサステナブル志向を追求

週刊粧業 2020年1月20日号 6ページ

グラセル、環境プロジェクトを核にサステナブル志向を追求
 化粧品容器の総合商社であるグラセルは、スキンケアからメークアップ、ヘア&ボディケア、トイレタリー製品まであらゆる化粧品容器を取り揃える中、強化項目に掲げるサステナビリティへの取り組みを製品開発にも活かしている。

 その中核となる「GLASEL ECO PROJECT(グラセル エコ プロジェクト)」では、地球環境に配慮した環境対応型容器の製品化が進む。

 出展する第10回化粧品開発展では、エコ プロジェクトのコーナーを目立つ位置にレイアウトし、環境対応シリーズやメール便対応シリーズなどから新製品も展示する。

新製品開発は容器屋の心臓部
トップダウン型の開発も再開

 同社は一般容器の新製品開発に継続投資しており、主力のスキンケア用容器のラインナップを拡充しつつ、メークアップ用、ヘア&ボディケア用、トイレタリー用といった様々なカテゴリー容器の開発も並行して進めている。

 メーク関連ではグロス容器などこれまで手薄だったカラーメーク用のラインナップも拡充している。

 新製品開発の確度を高めるため、原点回帰的に受注データなどの分析も進めている。部署間連携を強化し営業担当からの情報も細かく収集し精査していくことでタイムリーな製品開発、営業提案につなげていく。

 谷村敏昭社長は「私たちの業界は、魅力のある製品を提供し続けることでしか成長は望めない」と述べ、今後の製品開発の方向性を示した。

 「日本国内が人口減少にともなう市場縮小が避けられない以上、容器業界もサバイバル時代を迎える。グラセルにしかできない。グラセルだからこそ実現できる。魅力ある製品とはそういった価値によって成り立つものである」

 その実現に向けて、谷村社長自ら新製品の企画開発に率先して加わって取り組んでいる。まだテスト段階ではあるものの、複数の企画を並行して進めているという。

 「ここ数年は社員の頑張りもあって業績も大きく伸びているが、19年は市場の潮目が大きく変わった。従来の延長線上での考え方では大きな成長は望めない。そう感じている。

 従来の枠組みにとらわれない発想やアイデアから今までになかったものを生み出していく。もしかしたら今開発を進めているものも製品化できないかもしれない。

 また、実現できても『一般容器の金型にこれほどのコストをかけて……』と思われても私は構わないと思っている。既成概念や固定観念にとらわれない、新しいと感じてもらえる容器を何としても実現したい」

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