大手流通業の新年度経営戦略

週刊粧業 2020年4月13日号 14ページ

カンタンに言うと

  • 足元は広域型店舗が苦戦、本来の総合性の強みで差別化を
  • H&BC、肌着が重点カテゴリーに、専門店・ショップ化で活性
大手流通業の新年度経営戦略
 新型コロナウイルスの影響で、店頭が混乱している。ドラッグストア、スーパーマーケットで特需が発生する一方、3月月末に、行政の不要不急の外出自粛要請に呼応する形で百貨店、広域型SCは週末を休業する動きが広がった。

 終息が不透明な状況で、カジュアル衣料チェーンのしまむらは20年度の業績予想を未公表とした。GMSも引き続き、衣料品、住関連の活性化が課題となっている中、明確な戦略を打ち出すことが難しい環境にある。ファッション、高額品を縮小し、実用品のウェイトを高める動きがみられる。

 19年度はSM、GMSとも、1年を通して天候不順、災害、消費税増税とイレギュラーな状態が続き、苦戦を強いられた。GMSの流れをみると、春先の低気温、冷夏、台風の影響で季節商材が伸び悩み、消費税増税前の駆け込み需要も盛り上がりを欠いた。

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