マーナーコスメチックス、ハラールは団体認証の複数取得も

週刊粧業 2020年8月31日号 9ページ

マーナーコスメチックス、ハラールは団体認証の複数取得も
 マーナーコスメチックスは、国際オーガニック認証機関「エコサート」認証と、イスラム教徒にも安心・安全に使える「ハラール」認証を取得する「くりこま高原藤沢工場」(岩手県、以下「藤沢工場」)を主力工場に国内3工場体制で化粧品・医薬部外品OEM事業を展開している。

 NB(自社ブランド)事業やNBの販路開拓で広げた海外ネットワークを活かし、輸入代行事業も行っている。

 同社は近年、オーガニック・ナチュラルコスメ市場の活況とともにOEM事業も成長拡大し、2019年8月期は過去最高売上を達成した。

 20年8月期は、前期の水準を維持するには厳しい状況だが、井田勝康社長は「コロナ禍の影響を受けながらも前々期の水準は維持できる見込み」と及第点をつけた。

 また、ここ数年の訪日客の増加にともない、ハラール対応の飲食店やホテルが増えたことで、消費者の認知度が高まり、化粧品分野でも認証を取得するブランドが出てきている。

 ハラール認証は、申請する団体・企業によって販売できる国や地域の範囲が異なる。

 そこで同社は、複数のハラール認証を取得することで、ハラールコスメ市場への参入を目指す企業のサポートを強化していく考えだ。

 新たな試みとして、自社開発製品を用いてオンラインセミナーの開催も計画している。

 「社員の中にはイスラム教の信仰者も在籍し、独自にマーケティングを進めている。ハラールコスメの需要性や店舗での販売支援策なども提案していきたい」

 また、コロナ禍での対応では「8月まで感染者がいなかった岩手県にある藤沢工場に合わせる形で、社員の安全確保・感染拡大防止策を徹底してきた」(井田社長)。

 時差出勤を目的に導入したサマータイム勤務制は、「節電など省エネにもつながっている。環境に配慮した企業活動の一環として10月まで延長する」という。
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