花王とライオン、つめかえの分別回収で実証実験を開始

粧業日報 2020年11月18日号 1ページ

カンタンに言うと

  • イトーヨーカドー曳舟店にて店頭回収をスタート
花王とライオン、つめかえの分別回収で実証実験を開始
 花王とライオンは、プラスチック包装容器資源循環型社会の実現に向け、フィルム容器のリサイクルに協働して取り組むことの一環として、使用済みつめかえパックの分別回収実証実験をイトーヨーカドー曳舟店にてスタートしている。

 この取り組みでは、店頭に専用回収ボックスを設置し、来店客から洗剤やシャンプーなどの使用済みつめかえパックを回収する。今後はこの取り組みに賛同する自治体や企業・店舗を増やしていく。

 花王では、使い終えたものを再び資源に戻す「リサイクル」と、新たに価値を創造する「クリエーション」を合わせることで、従来のような同じモノに戻すのではなく、より楽しいモノ・よりよいモノを創り出すアップサイクルを、「リサイクリエーション」と称し、2015年より循環型社会への新しいシステム・ライフスタイルの提案を進めている。

 具体的な取り組みの1つとして、地域住民やパートナー企業と洗剤やシャンプーなどの使用済みのつめかえパックを協働で回収し、再生プラスチックに加工して提供する活動を国内5カ所で推進している。

 一方、ライオンではプラスチックの削減策として、「洗剤などの濃縮化によるボトルの小型化」「つめかえの利用拡大」「リサイクル材料の活用」「容器包装へのバイオマスプラスチックの活用」などに取り組んでおり、2015年からは使用済みの「ハブラシ」を回収してリサイクルする取り組みを推進している。



 今回、花王とライオンが協働し、イトーヨーカドー曳舟店の協力を得て、10月30日より使用済みつめかえパックの回収ボックスを設置した。

 回収したつめかえパックはブロックや3Dプリンタのフィラメントに再生し、リサイクルの重要性を伝えるイベントで活用するなど、さまざまな用途に役立てるとともに、一部をより高度なプラスチック再生技術の開発に使用する。

 使い終えたものから、新たな価値あるものへと再生させる「リサイクリエーション」の考え方を広めていくことで、リサイクルに対する消費者の理解と協力を得て、より効果的なつめかえパックの回収システムの検討、リサイクル技術の向上や開発に取り組み、サプライチェーンを構築することによって、プラスチック循環社会の実現を目指す。

 また今回の取り組みの一環として、3Dプリンタ造形のアーティスト集団「ウルトラモデラーズ」が、つめかえパックの再生樹脂をつかった3Dアート作品「2050年の墨田区」を制作。10月30日にそのコンセプトムービーを公開している。
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